ヨッキュウフマンナンダヨ

霧モヤの闇の深夜。
駅から、それでなくても何もない田舎道を、自転車で飛ばしてました。
まったく車が通らないとはいえ、ここは慎重にと、
ある林の中のカーブにさしかかった時です。
？　 なんか赤ちゃんの泣き声がした。まぁ、近くの夜泣きが聞こえただけだろう。
？？　 泣き声が近づいているような....こんな飛ばしてるのにって、もしかして....
「オギャー、オギャー」
！！！　 うっわー、ヤッベ、久々の戦慄、これはヤバい霊だ！
とにかく、落ち着いて、冷静に対処しよう。
確か、さる霊媒師いはく、
「所詮、死霊は生きてる者には敵わない。
　危険に感じた時は生命の誇示をしまくればいい」
生命の誇示....一番は肉欲でない純真に子作りの性交って、
これは根本的に有り得ない、駄目。
あとは歌、そうだ歌っ！！
とっさに思いついた、黒夢の『SUCK ME』を大声で歌いました。
...気づくと気配がなかったので、胸を撫で下ろしたものの、
なぜあんな歌がとっさに出てきて歌ってしまったのか、
玄関先で母に大量の荒塩を振りかけられながら、
ちょっと思うのでした。