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ポテチの水彩絵の世界にようこそ! 気分でコメントや画像とか、恐いのや面白い毒ある話とか、 現実の花の色と違ったりとか、妙な感じです。
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http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/7170818ba3679a9c8a30a9deff30364e/1321286386

それは日本が外国と戦争をしていた頃の話。
あるところに群れからはぐれた太郎という名のクジラがいました。
太郎は海鳥や魚の群れを見るたびに、
とっても寂しいから友だちになってと頼むのですが、
「お前はクジラだろが!!」と馬鹿にされるか、逃げられてしまいます。
 いつも彼はなぜ自分は独りぼっちなのかとホロホロ涙をこぼすのでした。

そんなある日、彼は自分とそっくりな子を見つけました。
「ねえねえ、僕は太郎。君は?」
しかし相手は何も答えません。
それもそのはず、それは日本軍の潜水艦だったのだから。
しかし太郎の目にはその黒くて大きい体が
自分と同じクジラだと思ったのです。
その船は物資を運び終えて日本に帰る途中でした。
太郎は勝手にこの船を友だちだと思い、一緒に付いていくことにしました。
勿論、太郎のお喋りに答えてくれるはずはないのだけれど、
 船はただ1人、彼を拒みも傷つけたりもしなかったから。
 しばらくすると、
いつも一緒のこのクジラに船の船員たちも気づくようになった。
「艦長、このクジラ、いつも付いてきますね」
船員たちの声に、お決まりのマドロスパイプ加えたヒゲもじゃの潜水艦長は、
愉快そうにパイプを燻らすのでした。

そんなある日、
突如、船がアメリカの潜水艦に見つかってしまいました。
「なんてこった、もう少しで日本だというのにっ!!」
艦長の叫びも空しく、敵船の魚雷が船を掠めてきます。
反撃する武器の無いこの船では沈没も時間の問題。
船室では最期の時を待つ船員たちが絶望に震えながら
「天皇陛下バンザーイ」とか
「花子ー! 母ちゃんー! 父ちゃんもうだめだー」など
叫びあっている様子。
魚雷の第二波が来ました。
皆、死を覚悟したその瞬間、
この船の間に割って入った黒い影がありました。
それはあのクジラの太郎でした。

「僕が助けなきゃ!」
太郎は友だちがいじめられているものと思ったのです。
魚雷は盾となった太郎に次々と当たっていきます。
「いじめないで! 僕の大切な友だちをいじめないで!!」
太郎の叫びも空しく、魚雷は次々と打ち込まれていきます。
傷だらけで生き絶え絶えになった太郎は渾身の力を振り絞って、
アメリカの潜水艦に体当たりを仕掛けるのでした。

....攻撃が止んだのに気づいた船員たちは恐る恐る外に出てみました。
そして彼らが目にしたのは今にも息絶えそうなボロボロの太郎の姿。

太郎は目を薄めを開けて友だちが無事な姿を確認しました。
「よかった。君が無事で....」
そう、いい残して、 暗い海の中に沈んでいきました。

http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/7170818ba3679a9c8a30a9deff30364e/1321286444

「艦長、あのクジラは馬鹿ですよね、
 俺たちの敵の魚雷に突っ込んでいくなんて....」
1番年若い航海士が泣きながらそう言いました。
みんなは無言で、あちこちで嗚咽があがるのでした。
「帰ろう、日本へ。命を懸けてくれた彼のために」
太郎が沈んでいったところに向かってみんなで敬礼すると、
艦長は舵をとるよう、命令を下しました。

夕暮れで真っ赤に染まった海を、潜水艦は静かに進んでいくのでした。  



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プロフィール
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ポテチ/ラダ
年齢:
50
性別:
男性
誕生日:
1974/04/11
職業:
会社員
趣味:
単館系映画鑑賞、音楽や絵画鑑賞、そして絵を描くことと...
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