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ポテチの水彩絵の世界にようこそ! 気分でコメントや画像とか、恐いのや面白い毒ある話とか、 現実の花の色と違ったりとか、妙な感じです。
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http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/7170818ba3679a9c8a30a9deff30364e/1308218162

とある小学校の教室の中、子供たちの前で1人の中年女性教師が泣いていた。
そこへ、時報と同時に別の若い女性教師が入って来た。
「子供たちはどうなる」と訴えていた中年教師を教室から送り出し、
その教師は子供たちに語り掛けた。

最初は、不審気な表情を見せる子供たち。
するとこの教師が子供たち全ての名前や特技などを言い当て、
それを3日間で覚えて来たと話すと、次第に心を開き始めた。

次に教師は、教室に掛かった額の中の言葉の意味を問い掛ける。
「平等・自由・平和」

そこで、1人の少女が教師の着ていた服について尋ねた。
「あら、こんな服は嫌いかしら?」と教師が尋ねると、少女は服を褒めた。

「それでは、これからは、みんなにも同じ服を着て貰いましょうね。
そうすれば、明日着て行く服を考えなくてもいいでしょう?
みんな同じ服。これが平等だと思わない?」


http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/7170818ba3679a9c8a30a9deff30364e/1308219082

この意見に、1人の少年が食って掛かった。
すると、教師は続けた。
「そうね、何を着るのも勝手。それが自由というのよ」
これにも反抗する少年。
この少年の父親は、どこかに連れて行かれていたのだった。
教師は、「大人でも学校に行く」「すぐに帰って来る」と言う。
少年は机の中から新聞の切り抜きを取り出した。
「クーデターが起きて、日本の憲法が変わっちゃったんだ!」
「憲法って何?」
「国の決まりのことよ」
教師は、これにも優しい口調で答える。
「国の決まりでも、間違っていたら変えなくてはいけないの。そう思わない?」

そして、女性は明日から『お泊り』に行く事を発表した。
キレイな部屋で美味しいものを食べると聞き、喜ぶ子供たち。
何が食べたいかを子供たちに尋ねた教師は、おもむろに言い出した。

「さぁ、みんな目を閉じてお祈りしましょう。『神様、お菓子を下さい』と」


http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/7170818ba3679a9c8a30a9deff30364e/1308219342

くすくす笑いをこらえながら、教師の言葉に従う子供たち。
当然、言うだけではお菓子は現れない。
「それじゃあ、『お菓子』を『指導者様』に変えてみたらどうかしら?」
目を瞑る子供たちの机の上にお菓子を置いていく教師。
「さぁ、瞑っていた目を開けてみて」
目を開けると目の前にお菓子を見つけ、喜ぶ子供たち。
だが、1人反抗していた少年は、薄目を開けて全てを見ていた。
「お菓子を置いたのは、『指導者様』じゃなくて先生じゃないか!」
優しく微笑む教師。
「そう、実際にお菓子を机の上に置いたのは先生です」
あっさりと認められ、きょとんとする少年。
女性は、少年を賢いと褒めながら言葉を続けた。
「いくら誰かに祈っても、本当は何も出て来ません。
もし、何かしてくれる人がいるとすれば、それは神様なんかじゃなくて、
先生や他の人の力なの」

言葉に詰まる少年を、他の子供たちも先生の様に褒め始めた。


http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/7170818ba3679a9c8a30a9deff30364e/1308219588

続けて教師は、新学期のクラス委員長を誰にしようかと話し始めると、
子供たちはこの少年がいいと口々に言い出した。
まんざらでもない様子の少年。
教師は、クラス委員長の最初の仕事として、
掛けられた額を外してしまおうと提案する。
すると、1人の少女が「大切なものでは?」と言い出した。
優しく微笑む教師。
「本当に大切なのは、中に書かれた言葉でしょう?
だったら、それはみんなの心の中に掛けておけばいいわよね」

子供たちは納得し、額を外した少年はそれを窓から投げ捨てた。
地面で砕ける額を見て、歓喜する子供たち。


子供たちを見て微笑む教師の腕時計は、ちょうど23分を経過していた。
すると教師は、自分の服と同じ制服と新しい教科書を取り出す。
「古い教科書を破った人から、取りに来てください」

もう、疑問を唱える子供はいなかった。


http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/7170818ba3679a9c8a30a9deff30364e/1308221668

お父さんは自由な鳥になった
お母さんは鳥かごの中で浮いていた
ぼくは知らない鳥かごに入った
新しい妹みたいに芸ができないよ
ぼくもあした自由になるんだ


http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/7170818ba3679a9c8a30a9deff30364e/1308221740

長年連れ添ってきた彼女とついに結婚することになった。
彼女は嫉妬心がとても強く、
俺が他の女の子と話をするだけですぐに不機嫌になるんだ。
でも、本人は浮気を全くしないし、俺だけを愛してると何度も言ってくれた。
だから俺は、彼女と結婚することに決めたんだ。

挙式を終えて、一戸建てを買って、2人の新婚生活が始まった。
妻は毎朝俺を玄関から見送って、 夜は美味い料理を作って待っていてくれる。
俺は本当に幸せだった。

それから数年後、妻が初めての子供を身籠った。
医者によると女の子だそうだ。
俺は初めてのことで、それこそ大喜びした。
妻も笑顔で自分のお腹をなでて喜んでいた。

やがてお腹もぽっこり出てくるようになり、俺は妻の腹に耳を当てて、
もうすぐ生まれてくる我が子の様子が気になって仕方がなくなるようになった。
朝起きた時、夜帰った時と、
俺は毎日のように妻のお腹から我が子を可愛がった。

ある日、病院から仕事先に一通の電話が鳴った。
妻が流産したという。
俺は上司に無理を言って、急いで妻が担ぎこまれた病院に向かった。
そこで俺は、産婦人科の担当医から、流産の事実を聞かされた。
嘘ではなかった。

俺は病室で寝ている妻のところへ向かった。
妻は疲れたような、悲しいような目で窓の外を眺めていた。
俺は「残念だったな....」と呟いた。
妻も「....そうだね」と呟いた。

その後、振り絞るような声で、こう続けた。
「でも私、また子供つくるから。
死んだあの子の分も生きられるような、元気な男の子をね....」


http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/7170818ba3679a9c8a30a9deff30364e/1308221987

ある夜、彼女は男を連れて帰ってきた。
飲んできたのか、彼女の頬は上気していた。
どんなに俺が君の帰りを待ちわびていたか、分かってない。
もしかしたら、わざとかもしれないけれど。

彼女は、おもむろに服を脱ぎ、俺の目の前で男を誘った。
ベッドに倒れ込んで、獣の様に愛し合い始めた。
濃厚な口付け。なまめかしい彼女の裸体。這い回る男の舌先。
彼女のいやらしい声が部屋中に響き渡った。
見るに耐えない光景だ。
ギシギシとベッドが軋んでいる。
目を凝らすほか、俺にはなす術などない。
いつの日からか、俺はここでただ君を見ている。
飢えて滅びるまで、こうしているのだろうか。

目の前では2人が情事を済ませたようだった。
射精した男は、疲れと酒のためか、眠ってしまっていた。

恍惚の表情で、彼女は眠った男の手足を頑丈に縛った。
濃紺のシーツのベッド下から、ハンマーを取り出して一振り、壁に穴を空け始めた。

また仲間が増えるのか。
俺は溜め息を吐いた。


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http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/7170818ba3679a9c8a30a9deff30364e/1308132101

とあるバイクショップに、自信たっぷりな作業員がいた。
そこに心臓外科医がバイクを持って修理を依頼しにやってきた。
さっそく点検を始めると、作業員はこう切り出した。
「先生、最近ふと思ったのですが、
バイクの修理って心臓の手術に似ていませんか?
キャブ調整など非常に神経を使う細かい作業ですし、
バイクの心臓ともいえるエンジンを直して、新しいパーツを入れたりする。
作業が終わると、患者さんが元気になるのと同じように、
バイクは新品同然になります。
それなのに、どうして先生と私の給料はこうも違うんでしょうかね」
外科医は、こう答えた。

「私はそれを、エンジンがかかっている状態でやっているからですよ」


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ある精神病院の入院病棟にて。
1人の入院患者は、自分はナポレオンであると主張している。
そこで医者は聞いてみた。
「なぜ、あなたは自分がナポレオンだと思うのですか?」
患者曰く、「神がそう言ったからである」
その時、それを聞いていた隣の患者がこう言った。

「私はそんな事言っていない」


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ある男性が交通事故に遭い、運ばれた病院で緊急手術を受けた。
一命を取り留めて目を覚ました彼。
違和感に気づき、あせって医者にこう聞いた。
「俺の足に感覚がない。触ろうとしても足がないんだ」
すると冷静に医者はこう答えた。

「それはね、あなたの腕がもうないからですよ」


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「こないだまで、例の病院に入院してたよ」
「だから兄貴来なかったんだ〜。んで、"例の" って?」
「ほら、つい先日医療事故で院長が挙げられたとこ」
「兄貴、本当か? よく無事で出られたな。あそこのヤブは前から有名だったんだぜ」
「確かにそうだな。俺が入院してる間も死人がたくさん出てるみたいだった」
「他の病院に移ればよかったのに〜」
「ああ、そう思ったよ。でも飯がやたらと旨くてね。特に肉料理は最高だった」
「そりゃ、当然だろ。なんせ産地直送だからな」


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何度も何度も性病を移されて悩んだ男性が、
泌尿科医のアドバイスを聞き入れて割礼手術を受けることにした。

手術が終わって意識が戻ると、
彼の周りをたくさんの医師が取り囲んでいるのが目に入り、
かなり不安になった男は、心配そうに尋ねた。
「先生、いったいどうしたって言うんですか?」
「ああ、実は、その、ちょっとした手違いがありましてね」
と、医療ミスを認める医師。

「割礼をするはずだったのですが、性転換手術をしてしまったのですよ。
今あなたの股間には、男性器の代わりに素晴らしい女性器がついています」
「な、何だって〜っ!!」と患者は息を飲んで尋ねた。
「ということは、もう僕は男性器を勃起させることが出来ないってことですか?」

医師が答えた。
「男性器の勃起を感じることは出来ますよ。ただし他人のものですが」


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最近、どうもアレの調子が悪くなったある男性。
泌尿科医のアドバイスを聞き入れて、2つ3つ検査を受けると、
医師は彼にこう言った。
「残念ですが。この30年というもの、あなたはかなり使いすぎましたね。
あなたの男性器はもう凄まじく消耗しきっています。
ああ、そうですね。あと使えるのは30回が限度です」

男性はガックリ肩を落とし、家に向かった。
家に着くと、妻が玄関で待っていた。
「ねえ、あなた。先生はなんておっしゃったの?」
男性は、医師に言われた通りを伝えると、妻が驚き、
「何ですって、たった30回?
それじゃ、無駄にはできないわよね。早速、予定表を作らなくっちゃね」

「そうだね。でも予定表はもう作ったよ、帰ってくる途中にね。
それで、期待してもらっても悪いんだけど、君の名前は予定表に載せてないんだ」


http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/7170818ba3679a9c8a30a9deff30364e/1308133208

泌尿器科の待ち合い室で2人の男性が暗い顔をして順番を待っていた。
順番が来るまで話すうちに、お互い同じような症状である事が判明。

男性Aは男性器の根元が輪を描くように赤くなっており、
男性Bは男性器の根元が輪を描くように青くなっていた。

男性Aがまず先に診察を終えて上機嫌で帰っていったので、
男性Bも自分も大丈夫だろうと、安心して診察を受けるために、
通された部屋の中へ。すると深刻な顔をした医師が。

「残念ですが、あなたの男性器は壊死しており、大至急切断するしかないです」
「な、何だって〜っ!! じゃあ、さっきの人は?」

医師が答えた。
「あれはただの口紅でした」


http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/7170818ba3679a9c8a30a9deff30364e/1307976314

故郷を遠く離れて大学生活を謳歌していた弟から久しぶりに電話があった。
「あ、姉さん。僕だよ。それよりキティは元気かい?」
家に残してきた愛猫の様子が知りたかったらしい。
「あ、あんたの猫ね。こないだ死んじゃったわ。近所の酔っ払いの車に轢かれてね」
受話器の向こうで弟は絶句し、
やがて「思いやりがない」と非難した。
「そういう時は....姉さんだって僕がキティを可愛がっていたの知ってたんだからさ。
嘘でもいいからこう言うんだよ。『キティは昨日、木に登ったのよ』って」
「なによそれ。人の話、聞いてる? あんたの猫は酔っ払いの....」
「ああん、もう黙っててよ。
そしたら僕が、『え、それでどうしたの』と尋ねるだろ。その後は
『みんなで助けようとしたけど、自分でどんどん上の方に登ったのよ』って言うんだよ」
「.......」
「そう聞いたら僕にだって心の準備ができるだろ。
それで『それからどうなったの』と聞かれたら、
 『かわいそうだったけど、木から落ちてしまったんだよ』って言うんだ。
そしたら僕だって酷いショックを受けなくて済むじゃないかっ!」
「(うざっ)....わかったわよ。これからは気をつけるわよ」
「....いいよ、もう。それより、母さんは元気?」
「母さん?」

「ああ、母さんは昨日、木に登ったのよ」


http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/7170818ba3679a9c8a30a9deff30364e/1307976346

お墓に、こんな事が書いてありました。
「切実な男、そして政治家だった男、ここに眠る」
近くを通りかかった新人神父はこう言いました。

「これは珍しい。1つのお墓に2人も埋めるなんて」


http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/7170818ba3679a9c8a30a9deff30364e/1307976384

若い男が初めて女友達の家を訪ねた。
彼女は男を居間に通すと、キッチンへ飲み物を作りに行った。
男が居間に立って見回 していると、マントルピースの上に小さな可愛い壷がある。
壷を手にとって見ていると、彼女が戻ってきた。
「この壷はなんだい?」
「ああ、父の灰が入ってるのよ」
男は「ええっと、ああ.....それは.....」と言いかけた。

「そうなの。怠け者だから、キッチンに灰皿を取りにいくのを面倒がるのよ」


http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/7170818ba3679a9c8a30a9deff30364e/1307976419

とある大統領が、知恵遅れの子供たちがいる特殊な幼稚園にやってきた。
大統領に男の子が近づいてきた。
「君はなんていう名前なの?」と大統領は言った。
「ん〜、わかんない」と、男の子は鼻にかかった声で答えた。
「マイクよ、マイク」と脇から関係者が教えた。
「マイクだよ!」
「お利口だね、マイク。きょうは何曜日だか分かる?」と大統領。
「ん〜、わかんない」
「マイクのママの名前は何て言うの?」と大統領。
「ん〜、わかんない」
「マイクは私が誰か知ってるかい?」と大統領。
「知ってるよ!」
関係者は驚いた。大統領を知っているとは意外だった。
「じゃ、私は誰だい?」と大統領。
男の子は答えた。

「今入ったばっかりの新人さん」


http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/7170818ba3679a9c8a30a9deff30364e/1307976448

腕利きの殺し屋は、ある男の殺しを依頼された。
まずその男の生活パターンを調べたところ、
朝はきっかり7時起床、7時半ジョギング、8時出社、夜7時帰宅というように、
時計のように規則正しい生活ぶりだった。
「これならやりやすい。1人になるジョギングの時を狙おう」
そして決行の日。殺し屋は銃を用意してスタンバイしていた。
が、7時半を過ぎたというのに男はいっこうに現れない。
5分過ぎ、10分過ぎ.....
8時を過ぎても現れない。
殺し屋はつぶやいた。

「ヤツの身に何もなければいいが....」


http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/7170818ba3679a9c8a30a9deff30364e/1307976482

ありふれた一般家庭、そこに言い争いをする兄と妹がいた。
それを父親が目撃し止めに入る。

父「コラコラどうしたんだ、お前たち」
兄「どっちがパパを愛してるのかって言い争ってたんだ」
父「おおう....お前たち」
うっすらと涙をうかべ、子供たちの頭をやさしくなでて部屋を後にした父親。

すると、また言い争いが始まる。
兄「お前のほうだよ!」
妹「お兄ちゃんよ!」


http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/7170818ba3679a9c8a30a9deff30364e/1307976621

SAVERIO TRUGLIA PHOTOGRAPHY
http://www.saveriotruglia.com/index.php


http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/7170818ba3679a9c8a30a9deff30364e/1307938647

とある病院での夜中の出来事。
記録室で書き物をしていたら、ひょっこりと部屋を覗く気配がした。
上の階の病室で入院していた田坂さんだ。
「どうしたの? 田坂さん」
声を失う手術をした田坂さん、困ったように立っている。
「家に電話? 何かあった? あなたの書類なら今書いてますよ?」
彼が小指を立てた後、額に手を当てて頭をゆらゆらさせている。
「小指....女性ってこと? ああ、奥さんのことね。....気分悪い?」
そういえば、田坂さんには奥さんが今夜付き添ってることを思い出した。
「奥さん、気分悪いの? 見に行った方がいい?」
すると彼がニッコリしてうなずいた。
私は急いで彼のいる部屋に走った。

部屋が見えた時、部屋から娘さんが出てきて「すいませんお袋が!」と叫んだ。
具合の悪そうな奥さんを、娘さんと2人で病棟に移し、
疲れによる貧血だろうということで、点滴をしてしばらく様子を見ることにした。

しばらくして様子が落ち着いたのを見て、
家に帰れるように、奥さんと娘さんに田坂さんの診断書を渡した。
同時に、彼が奥さんの不調を教えてくれた事も。
なんだか奥さんはまた泣きだしいて、さすがの娘さんも泣きそうだった。

明くる日、迎えに来た車を見送って、つぶやいた。
「さよなら、田坂さん」


http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/7170818ba3679a9c8a30a9deff30364e/1307895949

最近、残業徹夜続きだ。
その日も残業で会社に残っていた。
すると携帯が鳴り出し、見ると実家の母からだった。
電話に出るといきなり、
「ちょっと、タカシ!? お爺ちゃまがたった今亡くなって大変なのよ。
急で悪いけど、あなたこっちに来れる?」
祖父は小さい頃よく遊んでくれて、私は大好きだった。
「わかった、仕事終わったらすぐ行くよ。
会社は明日休ませてもらうように頼んでみる」

仕事を早めに切り上げ家に帰り、車のエンジンをかけ実家に向かった。
ここから実家までは、夏の昼間でも3時間。
真冬のこの時間なら、4時間位かかるかも。

.....2時間位走っただろうか。
辺りはすっかり田舎で、道路もアイスバーン状態。
同じ車線には俺の車だけで、対抗車もたまにすれ違うだけだ。
そんな雰囲気のせいもあり、睡魔が襲ってくる。
ああ、瞬きしただけでも眠ってしまいそうだ。
俺は眠たい目を擦りながらも、必死でハンドルを握っていた。


ふと気づくと、周りに懐かしい町並みが。
実家は次の角を曲がってすぐだ。
その角を曲がって実家の前に着くと、家の前に誰かが立っているのが見えた。
何と、死んだはずの祖父だった。
訳もわからずとりあえず近寄ると、祖父が言った。

「なんだ。お前も来たのか」


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後ろからポンポンっと肩を叩かれた。
ん? なんだ? 一瞬ビクッとしたが、ゆっくり振り返ってみた。
後ろ向きに立ってるやつがいたのでちょっと怖いけど肩を叩いてみた。
ゆっくり振り返って来たので怖くなって後ろを向いた。
後ろからポンポンっと..


http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/7170818ba3679a9c8a30a9deff30364e/1307936821

猫がこっちを見ている。
ん? なんだ? でも、よく見ると俺の顔を見てるんじゃなく、
ちょっと斜め後ろぐらいをじーっと見ている。
ぞっとして振り返るが何もない。
なんだ、こいつ? 気持ち悪い。
シッ!
手を振って追っ払おうとしたが、知らん顔してじーっと俺の斜め後ろを見てる。
あぁ、なんだ。
俺の斜め後ろを見てるんじゃなくて、
ただ、見えてないんだ。


http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/7170818ba3679a9c8a30a9deff30364e/1307937001

盲目のその女は非常に裕福な暮らしをしていた。
望んで手に入らないのは視力だけだった。
そんな彼女に手術の話が舞い込む。
「残念ながら完治はできません。目が見えるのは5分間だけです。
再手術も不可能。それでもよろしいのですか。」
もちろん女は承諾した。
ずっと夢見てきたのだ。
「貴方はどんな顔? 色ってどんなもの? いいえ、見えるってどういうことなの?」
そして生涯たった1度、わずか5分の視力を手に入れる手術が行われた。

術後の経過は順調、いよいよ包帯をはずす日が来た。
瞼越しに感じる光。
そこに広がる世界に胸を躍らせ目を開けた瞬間。
部屋の明かりが落ちた。
停電だ。
彼女は絶叫した。
「お願い! 見せて! たった1度なのよ!」

5分後、部屋のライトが点いた。


http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/7170818ba3679a9c8a30a9deff30364e/1307937619

最近、近所の公園で猟奇殺人事件が頻発してる。
ロープで絞殺してから目玉をえぐり出し、空いた眼孔を犯すという惨い事件。
学校からも公園には近付かないように言われていた。
でも私の友達のA子が被害にあった。
塾の帰りに近道しようとして襲われたのだ。
人はあまりに悲しいと涙も出ないんだって知った。
同時に、私の大切なA子にこんな酷い事をした犯人が許せなかった。
だから私は友達と相談して、私が囮になって犯人をおびき出して捕まえてやろうと考えた。

友達は「危いから警察に任せよう」って止めたけど
小さな頃から親に武道を叩き込まれ、
それなりの自信があった私は無理矢理に頼み込んだ。
最後には友達も折れ、しぶしぶながら手伝ってもらえる事になった。

深夜の公園の道は真っ暗だった。
月明かりと街灯が無ければ何も見えないに違いない。
初日、2日目と犯人は現れなかった。
そして3日目の夜、ついに犯人らしき不審者は現れた。

後ろに人の気配を感じた私は、気付かず携帯をいじるふりをしてゆっくり歩いた。

すると突然、私の首に紐のような物が掛けられ、凄まじい力で絞め上げられた。
でも絞められるのは最初から分かっていたの。
私は振り向き様、この不審者に飛び掛かった。
暴れる不審者の肩をアスファルトに捩伏せる。
ナイフらしき物で何度か切り付けられるが、
私は興奮しているからなのか痛みはない。


.....あたしがそいつに馬乗りになった所で月が雲間から顔を覗かせた。
か細い月明かりでははっきり見えなかったが、
男の顔は恐らく恐怖に歪んでいたのだろう。
短い悲鳴が聞こえた。

冗談じゃない。
あたしは今のあんたよりずっと怖かったよ。


http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/7170818ba3679a9c8a30a9deff30364e/1307938137

地下鉄を降り、地上に出ると結構な雨。
行き交う多くの人の間を縫うように歩いているといきなり肩を掴まれた。
驚いて振り返るとそこにはタクシーの運転手が。
険しい形相の彼は私の肩を掴んだまま、無言でタクシーに押し込もうとするではないか。
わけのわからぬまま、無理矢理に乗車させられ、急発進するタクシー。
我に返り、抗議しようとした私に運転手が青ざめた顔で言った。
「無茶してすまなんだけど、
誰もいない道で何かを避けるように歩いていたあんたを見て
『助けなあかん!』と思たんや! 」


http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/7170818ba3679a9c8a30a9deff30364e/1307938279

女上司がいた。
「体調悪いのに仕事なんか来て、あなた馬鹿? 私はフォローしたくないよ、帰りなさい」
他の人の休日出勤も、
「私はやることあるからついでにやる。経費かかるから出てくるな」とか。
後で知ったが、彼女は休日出勤手当もらってなかった。
そつなく何でもできる人で、皆が何かとその人に頼ってた。
彼女は本当は営業なのだが、雑務で担当の顧客に手が回らない事を気にしてて、
でも自分が残業すると部下が気を使うからと、終業後にまた会社戻ったりしてた。
これも後で知った。
「こいつに飲ますなんて勿体ない、私にくださいよ〜」と、
体調不良で熱があるのに、飲めない部下の代わりに接待で酒飲んだりしてた。
仕事なんかに身を捧げちゃいけないってよく言ってたのを思い出す。
綺麗な人だったのに独身だったな。

なんで首吊るまで何も言ってくれなかったのかな。


http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/7170818ba3679a9c8a30a9deff30364e/1307701244

ジェリーが大人になった頃、トムはもうこの世にいませんでした。
トムは自分の命の終わりがすぐ傍まで来ているのを知った時、
こっそりジェリーの前から姿を消しました。
ジェリーの前で弱って涙もろくなった自分を見せたくないよ。
トムはジェリーの心の中ではずっと喧嘩相手として生きつづけたかったのです。

トムがいなくなったのに気づいた時、
ジェリーは悲しみはしませんでしたが、退屈になるなと思いました。
トムとの喧嘩は最高にスリルのあるゲームでしたから。
胸の奥が不思議にチクチクはするのですが、
それが何なのか、 ジェリーにはよくはわかりませんでした。
トムの願い通り、ジェリーの心の中でトムはいつまでも仲の悪い喧嘩相手でした。

そんなある日、ジェリーの前に1匹の猫が現れました。
トムよりのろまで体も小さい猫です。
喧嘩相手のトムがいなくなって寂しかったジェリーは、
今度はこの猫を喧嘩相手にしようと考えました。
そこでジェリーは、穴のあいた三角チーズが仕掛けられた鼠取りを利用して、
その猫に罠をかけることにしました。
いつもトムにしていたように。

ジェリーは物陰に隠れていると、
ネズミを求めて猫が鼠取りの近くに来るのを待っていました。
そして思惑通り、猫が罠に向かって近づいてきます。
ジェリーはしめしめと思いました。
いつものように、自分が鼠取りにひっかかるふりをして、
逆に猫をそれにかけてやるんだ。うふふ。
手か尻尾を挟んだ猫の飛び上がる姿が頭に浮かび愉快です。
でも、その猫はトムではありません。

猫はチーズの近くまで来た時、
ジェリーが出てくるより早く美味しそうなネズミの匂いに気づき、
目にもとまらぬ速さで隠れていたジェリーに襲いかかってきました。
ジェリーはいつもトムから逃げていたように逃げましたが、
トムよりのろまなはずの猫にすぐに追いつかれてしまい、
体をガブリと噛まれました。
ジェリーも噛みつき返しましたが、 トムより体が小さいはずの猫は平気です。
血まみれのジェリーは薄れ行く意識の中で、
本当は鼠が猫と喧嘩して勝てるわけがないこと。
いつもトムはジェリーに「してやられた」ふりをして、
わざとジェリーを捕まえないでいたことを、その時初めて知ったのです。
トムの大きな優しさと友情に気づいたのです。
そして、トムがいなくなった時の胸の奥のチクチクの正体にも気づきました。
かけがえのない友を無くした悲しみでした。

ジェリーの魂が体を抜けた時、
空の上には優しく微笑みジェリーを待っているトムがいました。

「ああ、トム。また喧嘩ができるね」
「のぞむところさ、ジェリー。今度こそは捕まえてやるぞ」


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プロフィール
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ポテチ/ラダ
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1974/04/11
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