ポテチの水彩絵の世界にようこそ!
気分でコメントや画像とか、恐いのや面白い毒ある話とか、
現実の花の色と違ったりとか、妙な感じです。
ある金貸しの男が、金を貸し付けていたある中年男の家に取り立てにいった。
「出すもん出しやがれ」と家中の家具を引っくり返し、畳まで引っくり返した。
するとそこから壱万円札が30枚ほど隠してあるのが見つかった。
「なんだい、あるじゃねえか。面倒掛けやがって」と全部持っていこうとすると、
中年男は目に涙を溜めながら、自分の子供は重い病気にかかって死にかけていて、
治療に必要な高額な薬を買うためにそのお金が必要だということを、
必死になって訴えた。
それを聞いても顔色ひとつ変えない金貸しの男。
「お前のガキの生死は俺の知ったことじゃねえ。道理を弁えてもらおう」
彼はその現金を懐にねじ込むと、その家をあとにした。
翌週、金貸しの男が一流レストランで食事をしていると、
テーブルに自分の手下がやって来て言った。
「先週、ボスが取り立てにいった死に掛けの赤ん坊のいる男のことなんですが」
彼はうなずいて聞いた。「おう、どうした?」
「実は」と手下は続けた。
「なんか嘘臭いのでこの男をとっちめたら、あの話はでっちあげでした。
病気の赤ん坊なんていませんでした。結婚すらしていません。
ボスを騙そうとしていたんです」
「すると、死に掛けている赤ん坊なんていないのか?」
「そのとおりです」
すると、彼は笑いながらこう言った。
「そうか。そいつは今週で一番の良い知らせだ」
ある日突然、夫が「耳が聞こえなくなった」と言い出し、
病院に行くのだが原因不明、ストレスだろうと言われた。
仕事もできなくなり休職、後に退職。
妻はそんな夫を支えるため、働きに出ることに。
朝から夜まで働き詰めて、帰宅後は愛する夫の世話をする毎日。
そんな夫は半年ほど過ぎて、ようやくリハビリに散歩に出れるようになった。
ある日、夫に「こんな自分と一緒では不幸になるから別れてくれ」と言われ、
妻は夫のことを想い、調停なしの離婚。
しばらく過ぎた後、元妻がある飲み屋に客の男と行くと、
そこでバリバリ働いている元夫を発見。
元夫に話を聞くと、以前からこの飲み屋の女将と不倫していて、
離婚直後に再婚したらしい。
耳が聞こえないのも何もかも、女将と結婚するための全て演技だったのだ。
「協議離婚に同意したんだから今更訴訟は無理」と、せせら笑う元夫。
絶望に支配されて呆然とする元妻。
ちなみに、調停に持ち込まなかったので、離婚後でも訴訟可能とのこと。
元妻曰く、「だからといって、何になります?」って、
まったく、勘弁してくれよ。
そんなこと俺に、突然聞かれても困るし、忙しいんだよ。
俺は何も答えずに通り過ぎていった。
さて、ここは仕事の帰りにいつも通る踏み切りなんだけど、
鬱蒼として人通りの無い昼間でも薄暗い踏み切りなんだ。
そのくせ、人身事故が多発して、幽霊話が後を絶たないとのこと。
「血だらけの女が立ってた」とか「子供の泣き声が聞こえる」等いろいろ。
俺は足早に踏み切りに差し掛かったその時、後ろからまた声が。
「あのう....すみません....」消え入るような女の声。
振り返ると暗闇に髪の長い女がぼんやりと立っているじゃないか。
「途中まで一緒に歩いてくれませんか....独りじゃ寂しくて....ねぇ」
女は俯きながら、覗き込むような目で俺を見つめてきた。
なんか気味の悪い女。
でも断る理由も無いし、まあ、俺は別にイギリス人じゃないが、
一応、紳士らしくということで、「いいですよ」なんて了承したよ。
すると女は俺の腕に手を回してきた。
これがぞっとするほど冷たい腕。
まるで濡れてるみたいだ。
ああ、断ればよかった。って今更、後悔したけど、もう遅いか。
「この踏み切り....人が沢山死んでるんですよね....」
いきなり何を言い出すんだ、この女。
「幽霊が出るって....あなた、信じます?」
うわ〜、なんだよこいつ!
「私は....信じるんですよ....霊の存在って....」
やれやれ、気味の悪い女に関わってしまった。
なんか影が薄いし生気もないし。なんで了承してしまったんだろ。
ああ、一刻も早くこの女から離れたい。なんたって、俺も忙しいし....
「あの、もうこの辺でいいですか?
あ、ほら。コンビニの看板が見えてきたし、もう怖くないでしょ」
「待って....もう少し、もう少しだけ一緒にいて....」
なんだ、この女。俺の腕を掴む力が強くなってくる。
「ちょっ、俺、忙しいんですよ。もう勘弁してくださいよ〜」
「何がそんなに忙しいのっ?!」
突然、女は俯いていた顔を上げて、カッと両目を見開いて俺を睨みつけた。
青白い顔、血走った目、真っ赤な口.....やるじゃないか!
それじゃあ、俺も。
次の瞬間、声も上げずに女は失神して倒れた。
ったく、勘弁してくれよ、俺、忙しいんだよ。
ここで無くした自分の首を捜さなきゃいけないんだから....
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とある飛行場のとある旅客機。乗客はほぼ満員だ。
離陸前のスチュワーデスのアナウンス。
「紳士淑女の皆様方、本日は当航空会社の旅客機にようこそ。
お客様にお伝えしておくことがあります。
本機は機長、操縦士とも盲人でございます」
ざわざわと顔を見合す乗客たち。
「でもご安心ください。今までにこのコンビで事故の起きたことはありません。
ごゆっくり、空の旅をお楽しみください。それでは離陸に入ります」
「心配だな、ほんとに大丈夫なのか」と乗客の1人。
不安そうな乗客たちを尻目に、旅客機は離陸動作に入る。
客室正面のモニターには、この機の正面の風景が映し出されている。
機はどんどん加速しはじめ、前に進んでいくのだが、なかなか離陸しない。
そのままどんどん進んでいく旅客機。
一向に離陸の気配がない。
モニターに映った正面の風景では、次第に滑走路の向こうの海が近づいてくる。
乗客たちの声が上がり始める。
「おい、離陸しないと海に落ちるぞ!」 と誰かが大声で叫んだ。
だが、機はそのまま直進する。
別の乗客が、「おい、このままだと全員死んじまうぞ!」と叫んだ。
女性客の悲鳴が上がる。
だが、まだ離陸しない。
とうとうモニターでは滑走路が終わり、海が目の前に。
「うわ〜」「きゃ〜」と乗客全員が悲鳴をあげた。
その瞬間、旅客機は離陸し、海には落ちずに上昇を開始した。
乗客全員、息を吐いて椅子にへたり込む。
その頃、操縦室にて。
「ねえ、機長、私は正直、心配なんですよ」と盲人の操縦士。
「なんのことだね」と盲人の機長。
「いずれ、いつの日かですね。
乗客の悲鳴が上がるタイミングが遅れて離陸に失敗して、
我々2人とも死んじゃうんじゃないかと」
この飛行機に乗っていた教授が、隣の席に座る大学生の助手に提案をした。
「退屈しのぎにゲームをしないか?
交代で質問を出し合って、答えられなければ相手に罰金を払う。
君の罰金は5ドル。私の罰金は...そうだな、ハンデとして50ドルでどうかね」
「受けてたちましょう。それでは先生からどうぞ」
「地球から太陽までの距離は分かるかね?」
助手は黙って5ドル払った。
「勉強が足りん。約1億5,000万kmだ。『1天文単位』でも正解にしたがね。君の番だ」
「それでは先生、丘に上がる時は3本脚で、降りる時は4本脚のものをご存じですか?」
教授は必死に考えたが解らず、
とうとう目的地に着いてしまったので、50ドル払って尋ねた。
「降参だ!解答を教えてくれたまえ」
助手は黙って5ドル払った。
フライト中の飛行機内にて、スチュワーデスのアナウンス。
「お客様に申し上げます。
2つあるエンジンの1つが壊れましたので、到着が2時間ほど遅れる模様です」
ざわざわと顔を見合す乗客たち。
しばらくしてから再び、スチュワーデスのアナウンス。
「お客様に申し上げます。もう1つのエンジンも壊れました」
1人の乗客曰く、
「じゃあ、到着は4時間遅れるんだな?」
信仰心の厚い神父がいつものように祈りを捧げていると、目の前に神様が現れた。
すると彼の脳内に直接神様の声が語り掛けてきた。
お前はりっぱな人物だ。私からお前に贈り物をあげよう。
3つのうち、1つだけ好きなものを選びなさい。
1つ目は知恵。人類で最高の知恵をお前に与えよう。
2つ目はお金。一生遊んで暮らせるほどのお金をお前に与えよう。
3つ目は若さ。永遠に年を取らない若さをお前に与えよう。
神父は悩みに悩んで言った。
「それでは、1つ目の知恵を下さい。これで人々を幸せにしたい」
「OK〜」と、神様は言うと、神父を眩しい光が包み込んだ。
やがて光は薄れ、神様は消えた。
周りの神父たちが驚き、その神父の第一声を聞くために集まると、
神父はうなだれて言った。
「お金にすれば良かった」
男はライフル銃にとりつける新しい望遠鏡を買うことにした。
彼は銃器店へいき、店員に望遠鏡を求めた。
店員は望遠鏡を取り出すと、男にいった。
「これは絶品ですよ。あの丘のずっと上の方にある私の家だって見れちゃいますよ」
男は望遠鏡を覗き、そして笑いだした。
「なにが可笑しいんですか?」店員はたずねた。
「スッポンポンの男女があなたの家の中を走りまわってますよ」と、男は答えた。
店員は男から望遠鏡をひったくり、自分の家をみた。
それから暫くして、2つの銃弾を男に手渡してから、こういった。
「ここに弾が2つあります。
これで、妻の頭と野郎の下半身を撃ってくれたら、この望遠鏡を無料で差し上げます」
男はもう一度、望遠鏡を覗いてから、こういった。
「ねえ、見てください。一発で仕留められる状況ですよ」
酔っ払った男が日本人の経営する骨董品店に入った。
「親父、いるかい?」
「これはこれは、いらっしゃい。なんか用かい?」
「日本の刀をくれないかい?」
店主は奥から日本刀を持って男に見せた。
「これでどうだい? しかし何に使うんだ? こんなもの」
男は酔っていたので、つい口を滑らせた。
「いやね、今日カミさんに浮気がバレちまってね。
離婚だ離婚だって言い出すんだ。
俺だってあいつには嫌気が差してて、離婚したいのもやまやまなんだが、
あいつの親父の遺産を頼りに借金抱えちまっててよ。
離婚したら俺のこの先は真っ暗だぜ。
だけど幸い、保険には入ってる。
だから今夜、この刀で....」
そこまで言って男は言い過ぎたと気づき、計画を断念しようと思った。
「....ハハハ、なんちゃってなっ!」
しかし店主からは意外な言葉が返ってきた。
「おめぇさんも苦労してるんだな....
よし、俺も協力するぜ。だから遠慮するこたぁねぇよ。
男が一度決めたことをやらねぇんじゃいけねぇや、なっ!」
男は驚いたが、これは好都合だと思った。
このお人好し店主は、日本で剣道をやっていたとどこかで聞いた憶えがあるし、
捕まってもこいつにそそのかされたと言えば罪は軽くなると思ったからだ。
「おお、ありがてぇ。
そうだな、やっぱり男が一度言ったことを引っ込めちゃいけねぇよな。
決めたぜ、あんたが手伝ってくれるなら俺はやるぜ!」
「おう、その意気だ!安心してくれ、俺が介錯してあげるから、なっ!」
客の男が果物屋の店先で主人と話し込んでいた。
そこに通りかかったのが、薄汚いボロを来た小さな男の子。
主人曰く、「おや?あそこを歩いているガキは、とんでもない間抜けでしてね」
果物屋はクックッと笑った。
「話の種にちょっと実験してみるから、見ててくださいな。おーい!トミー」
果物屋は大声を張り上げた。
「こっちだ。こっちに来い!」
トミーは、ぼんやりした顔つきでキョロキョロすると、
やっと果物屋に気づいた様子で、ノコノコと近づいてきた。
「な....なんですか。ウ....ウィリアムさん」
とトミーは聞くと果物屋は、釣り銭の中から汚い25セント貨と、
キラキラ光る10セント貨を選ぶと、地面にポンと投げた。
主人曰く、「おい、トミー。お前の好きな方をやるぞ」
トミーはしゃがみこんで、じっと2枚の貨幣を見比べていたが、
手に取ったのは、キラキラ光る10セント貨の方だった。
1時間後。
客の男は、通りでトミーを呼び止めて、
25セント貨を選ぶべきだったんじゃないかとアドバイスした。
トミーは、男の目をまっすぐに見つめると小さく微笑んだ。
「だって、おじさん。もし25セント貨を選んだら、それでもうおしまいでしょう?」
成人して町に戻ったトミーがゴージャスな美女を伴って高級宝石店に現れた。
トミーはショーケースの中のネックレスを指さして店員に尋ねた。
「このネックレスは幾らだい?」
「はい、この商品はダイヤモンドをふんだんに使っておりますので、
お値段は8万ドルになります」
値段を聞いて驚く美女を尻目に、男は言った。
「じゃあ、そいつをもらおうか。代金はこの小切手で頼む」
トミーが額面8万ドルを書き込んだ小切手を手渡すと、
店員はうやうやしく受け取りながら言った。
「ありがとうございます。ただ、大変申し上げにくいのですが、
本日は土曜日でございまして....」
「わかってる。商品は月曜日にだろ?
君が銀行で小切手を現金に替えてからでかまわないよ」
そう言い残すと、トミーは美女と共に店から出て行った。
週が明けて、トミーが昼頃に再び宝石店を訪れると、
店員は怒りに満ちた声で言った。
「おい、あんた!銀行へ行ったが、あんたの口座には1ドルも入ってなかったぞ!
この嘘つきめ!今さら何しに現れたんだ〜!」
すると、トミーはニヤリと笑っていった。
「最高の週末を過ごせたお礼を言いにさ」
ある日突然、人々の脳内に直接何者かの声が語り掛けてきた。
「おめでとうございます!第1655回宝くじに地球が当選しました〜
よって地球の方々へのプレゼントとして、1つだけ願いを叶えてあげましょう〜
10日後の10時丁度にその願いを頭の中で念じてください。
最も多かった願いをかなえようと思います〜」
人々は集まり、願い事を何にするかを議論した。
ある者は「この世界から戦争を無くそう」と言い、
ある者は「いや、病気を根絶すべきだ」と言った。
議論は白熱し、あっという間に運命の日となった。
皆がわくわくどきどきしながら願い事が何になったのかを待ちわびた。
すると脳内に再び声がした。
「圧倒的多数で願い事は決まりました〜」
人々は驚いた。
「なんだろう、やっぱり平和かな」
すると脳内の声はこう言った。
「人間以外の生物の多数の意見により人類の滅亡です〜」
ある医者が道に落ちている1万円札を見つけたが、
後ろから人が歩いてくるのに気づいて、拾おうかどうしようか迷っていると
後ろから歩いてきた寺の坊主がすかさず拾った。
医者「あっ、それは私が先に見つけたのに....」
坊主「医者が見捨てたものは坊主のものと決まっておる。これ常識」
ある日、男が家に電話をかけると、彼の妻ではなく知らない女が電話を取った。
不審に思った男は彼女にたずねた。
「誰だね君は?」
「私はこの家で働いているメイドです」
「うちではメイドは雇ってはいないはずだが?」
「ええ、でも私は今日奥様に雇われたばかりなので、ご主人にはお会いしていません」
夫はまたかと思い、苛立ちを隠さず言った。
「妻に替わってもらえるかね?」
「奥様は今寝室で休んでおいでです。
一緒にいる男性がご主人だと私は思っていたのですが」
それを聞いた男は何かを考え込むように黙り込み、
そして思いきったように言った。
「君は5万ドルほど稼いでみる気はないかね?」
「.....どうすればいいんですか?」
男は静かに言った。
「電話台の下の引き出しに拳銃があって、弾は既にこめられている。
君がやるのは2階へ行って2人を撃ち殺すことだ。できるかね?」
「....分かりました。やりましょう」
受話器が置かれる音がしてから階段を上っていく足音が聞こえた。
その後に2発の銃声が聞こえた。
また階段を降りる足音がした。
メイドが電話に戻った。
「もしもし」
男はほくそえんで訊いた。
「やってくれたかね」
「ええ、死体はどう処分しましょう?」
「そうだな、プールにでも放り投げておいてくれ」
「プール?家にはプールはありませんが....」
「.....」
2人の間で長い沈黙が続いた。
そして最後に男は訊いた。
「ええと、お宅の番号は何番ですか?」
昔からの親友のトムに誘われて、今日は山に登って星を見ることにしたジョン。
ジョン「俺、昔は人が死ぬと星になるって思っていたんだ」
トム「さてと、じゃあ、今すぐその星を1つ増やしてあげようか?」
テントで就寝中、熊に襲われたジョンとトム。
逃げながらもトムが突然リュックを開き、スニーカーを取り出した。
ジョン「おい!お前、正気か?そんなもん履いたって逃げ切れるわけがないだろ!」
トム「ああ、でもお前よりは速く走れるだろう」
ジョンは、とても陽気な男だった。
しかし、時としてそれは、彼の友人を苛立たせる原因にもなった。
超楽天主義の彼の口癖は、いつもこうだ。
「でも、その程度で済んで良かったじゃないか!」
彼の友人達は、その楽天主義を何とか直そうとしたが、
どんな絶望的なシチュエーションを持ってしても、
結局、彼の口癖をくつがえす事を出来ないでいた。
そんなある日、ジョンは友人たちとゴルフコースに出かけた。
その中の1人が、彼に絶望的なニュースを話し掛けた。
「おい、聞いたかい? トムのヤツ、昨日の晩、仕事から帰ったら....
奥さんと知らない男が、ベッドの中にいるのを見て逆上して、
2人を銃で撃った後、自分もその銃で自殺したらしいぜ」
ジョンは、思わず両手で顔を覆って言った。
「オーマイゴッド、それは有り得ない〜!
でも、その程度で済んで良かったじゃないか!」
「何、何だって、ジョン!!」
「まだこれ以上、悪い状況があるってのか!」
驚いている友人を尻目に、ジョンはニヤリと笑って返答した。
「...いやね」
「もし、それが一昨日の晩だったとしたら....死んでるのは、オレ、なんだもん」
日曜日の礼拝の後、オグラディ神父がいつものように人々を見送っていると、
マリー・クランシーが泣きながらやってきた。
「どうしたんだね」神父が尋ねた。
「ああ、神父様、それは酷いことが起こったんです」
「何が起こったんだね、マリー?」
「神父様。夫のジョンが、夕べに亡くなったんです」
「おおマリー、それは大変なことだ。それで、ジョンは最期に何か願いを言ったかね?」
「え、ええ....」
「ジョンは何と言ったのだね、マリー?」
「夫はこう言ったんです」と、マリーが答えた。
「頼む、マリー、その銃をおろしてくれ....」
古美術商の男が喫茶店で休憩をとっていると、
その店の猫が餌を食べているのに気付いた。
驚いた事に、猫の餌が入っている食器は大変な値打ち物。
30万ドルは下らない代物だろう。
「ここの店主は物の価値を知らないんだな」
と思った古美術商はこの食器を安く買おうと策を練り、
「その猫を3千ドルで売ってくれ」と頼みこんだ。
すると渋々、店主は了解した。
「ついでにこの食器も頂くよ、猫は慣れた食器でしか餌を食べないからね」
と言うと、店主曰く、
「それは無理です。この食器は30万ドルはする値打ち物ですから」
古美術商は内心悔しがりながら、
「そうだったのか、でもなんでそんな品を猫の餌入れに?」と聞くと、
店主はこう答えた。
「これで餌をやっていると、時々猫が3千ドルで売れるんですよ」
弁護士のジョンには、融通の利かない秘書がいた。
秘書「先生、お客様がお見えになっています」
弁護士「今忙しいんだ。追い返せ」
秘書「でも、『すごく重要な用件だ』と仰られていました」
弁護士「いいか、お前にいいことを教えてやろう。
もし客が『すごく重要な用件だ』と言ったらこう言うんだ。
『でも、皆さんそう仰られるんですよ』と」
秘書「なるほど、了解しました」
その後しばらくして、中年の女性が慌てて事務所にやってきた。
妻「ちょっとあなた、ジョンに会わせてちょうだい!今すぐ!」
秘書「今、先生はお忙しいのでお会いできません」
妻「すごく重要な用件なのよ!それに、私はあの人の妻なの!」
秘書「でも、皆さんそう仰られるんですよ」
仕事はできるが非常に横柄なとあるビジネスマンが、
自分のインタビュー記事の載った新聞を投げつけるように
秘書に渡しながら命令した。
「おい、この新聞から俺の記事を切り抜いて、額に入れて飾っておけ」
1時間後、オフィスを訪れた客が飾られている額を見て、秘書に尋ねた。
「なぜこの額には、穴の空いた新聞が飾ってあるんですか?」
秘書「部長、私考えたのですけど....」
部長「おい、俺はお前に考えてもらうために雇ってるんじゃない!
お前は、俺の言うことをタイプすりゃいいんだ」
翌日、取引先に届いた手紙の内容。
「拝啓、スミス様。スミスは最後に "e" がつくからな、あの馬鹿はそれが高貴だと思ってやがんだ。えーとこの度お問い合わせの商品の価格ですが、ジョーンズ!早く来い!アレの卸値はいくらだ?80ドルか、そうか、じゃあ120ドルにしよう。40ドルはあの馬鹿の "e" の分だ。当社も利益を度外視した結果、単価120ドルでお渡しできることとなりました。ご連絡頂しだい100個発送致します。たらふく食わせた挙句、女まで抱かせたのに、こんなセコイ注文しかよこさないんだからな、ケチな田舎もんだよほんと。これからも末永くお取引頂けますよう、後はなんとかかんとか適当な文句を並べておけ」
ある青年が近所の女性を刺殺したのだが、
殺された女性はその青年の実の母親だった。
母親は実の息子に覚られないよう、頑なに冷たい態度をとり続けた。
結局、それが殺害の動機となってしまった。
青年は実の母親がいることは知っており、日頃から再会を熱望していた。
殺された女性が実の母だと知らされた青年はパニックに陥り、
取調べにいた警官を殺してしまった。
実は殺してしまった警官の娘はこの青年の交際相手だった。
父親に一切の交際を禁じられていた娘は当然、
青年を家族に紹介することはなかった。
さらに娘は青年の子を妊娠していて、
後に男の子を出産した。
父親を殺した憎い青年、かたや自分の最愛の男である青年。
その相反する感情を持ちながらの子育ての毎日。
父親にも青年にも似た子供は次第にこの娘を追い詰めていく。
このままだと私が狂ってしまう。
娘は息子が2歳の時に養子に出すことに。
そして、過去は未来へと繰り返される。
20年後、娘は息子に殺されてしまう。
あの青年の母のように。
ある金持ちの夫婦に女の子が生まれたが、その子には手足がなかった。
不具の子に激怒した父親は、娘を蔵に閉じこめてしまった。
母親は父親の目を忍びながら蔵に足を運び、娘の世話をした。
暗闇の蔵の中しか知らないまま、娘は過ごした。
ある日、娘は母親に尋ねた。
「お母様。どうして私には手足がないの?」
母親は動揺しながら「大きくなれば生えてくるよ」と答えて泣いた。
それから数年後、娘は白い陶器のように美しく成長していた。
ある日、父親が蔵にやってきて、娘を罵倒しつつ、武者ぶりつき、
挙げ句の果てには犯してしまった。
娘は自分が何をされているのか理解できない。
次第に高まる不思議な気分に酔いしれ、受け入れ続けた。
それから毎日のように、夜になると蔵に足を運ぶ父親。
荒い男の息と甘美な女の呻き声。
更に時は経ち、腹が膨らんでいく娘。
母親は娘の身に何が起こったのか、自分の夫が何をしたのか、
ようやく気づいた。
驚き恐れる母親に娘は美しい眼差しで微笑みかけた。
「お母様。私のお腹に赤ちゃんがいるの。赤ちゃんはきっと手足が揃っているわ」
錯乱した母親は娘を鉈で殺してしまった。
そして腹を引き裂き、中の子供も殺して血の海に。
死の淵に沈みながら娘は喜ぶ。
「....ほら、お母様。手足があったわ」
母親はそのまま蔵に火を放ち、娘とともに焼き果てた。
父親は....
ある町外れに売春宿があった。
そこはどこにでもある娼館だが、
裏では得意客に限り、奇形の娼婦を使って営んでいた。
手足のない女や、皮膚の爛れた女、乳房の多い女などに混じって、
シャム双生児の女がそこで働いていた。
1つの体に頭だけが2つあるタイプで、
片方の頭は傷ひとつ無い美しい容貌をしていたのに、
もう片方は皮膚病に冒されたように醜く崩れていた。
そればかりではなく、どうやら醜い方は知恵遅れでもあるらしく、
美しい方が喋るのに合わせて口を動かしたり、
呻いたりすることくらいしかできなかった。
シャム双生児の美しい方は、次第に醜い方を疎んじるようになった。
常に神経質な態度をとるようになった彼女の売り上げも落ちてきて、
女衒に叱られたり、仲間の娼婦に嘲笑われたりされることに。
この醜い頭さえなくなれば、
他の女たちに見下されるような存在ではなくなるのに。
悪いのは美しい私ではなく、私に張り付いた愚かな醜いこいつの方なのだ。
ある日、思いつめたシャム双生児の女は、鉈で醜い方の頭を打ち落とした。
その瞬間、急に視点が変わることに。
この女は床から、鉈を握ったまま、
首筋から血を噴き出している己の姿を呆然と見上げていた。
この女の本体は美しい方の頭ではなく、醜い方の頭だったのだ。
床に転がった女は後悔するが時すでに遅く、
次第に意識を失っていった。
ある病院へ入院していたはずの男が、柔らかいベッドの上で目覚めた。
ここは病院ではなく、ホテルの一室のようだ。
窓のない真っ白い壁に、真っ白い家具。
もしや、自分は死んだのだろうか。
ここは死後の世界なのか?
考えながら部屋を歩き回るうちに喉が渇いてきた。
ああ、水がほしい。
そう思ったとたんに扉が開き、ベルボーイが水を持ってきた。
腹が減ったと思えば、すぐさま食料が持ち込まれた。
水や食料に限らず、男が欲しいと思ったものは何でも、
ベルボーイが持ってきてくれた。
ある日、一息ついた男はベッドから立ち上がるベルボーイに言った。
「もっと別な場所へ行きたいんだ。
ここは天国なのかもしれないけど、俺には退屈すぎるよ。
もしかしたら、地獄の方がまだマシなんじゃないかな」
全裸のまま、ベルボーイは答える。
「それはあなたの心しだいです」
プロフィール
HN:
ポテチ/ラダ
年齢:
50
性別:
男性
誕生日:
1974/04/11
職業:
会社員
趣味:
単館系映画鑑賞、音楽や絵画鑑賞、そして絵を描くことと...
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