ポテチの水彩絵の世界にようこそ!
気分でコメントや画像とか、恐いのや面白い毒ある話とか、
現実の花の色と違ったりとか、妙な感じです。
とある仏教の国に、貧しいながらも仲良く暮らす母と娘がいました。
しかしそんな小さな幸せをも摘み取るように、娘が病に倒れてしまいました。
母親の献身的な看病も実らず、ある明け方、娘の枕元に死神が現れました。
「この娘はいただいていく」
死神は娘を連れ去りました。
絶望した母親は、死の国に行って娘を取り戻す決意をします。
死の国に行く途中、妖精が話しかけてきました。
「あの死神の元に行くには、そなたの声を頂く。それでもいいか?」
娘のために、母親は声を失いました。
さらに進むと、また妖精が話しかけてきました。
「あの死神の元に行くには、そなたの音を頂く。それでもいいか?」
娘のために、母親は聴覚を失いました。
さらに進むと、またまた妖精が話しかけてきました。
「あの死神の元に行くには、そなたの目を頂く。それでもいいか?」
娘のために、母親は視覚を失いました。
やっとの思いで死神の元へ着いた母は、心の中で「娘を返して!」と叫びます。
すると、死神が現れ、母親の心に話しかけました。
「これはこれは、人間がここまで来るとは驚いた。
しかし、娘を返すわけには行かない。
これは運命。寿命という神が定められた規則なのだ。
悪いが私にはどうすることも出来ない」
そう、言い残すと、死神は消えました。
あとには、声も音も視覚も奪われた母親が絶望する姿があった。
暗黒の死の国に取り残された母親は、
再び、元に戻ることはありませんでした。
あるキリスト教の国に、貧しいながらも仲良く暮らす父と息子がいました。
しかしそんな小さな幸せをも摘み取るように、息子が病に倒れてしまいました。
父は息子を取り戻そうと、自分の体の機能を苦痛とともに引き換えながらも
神の元にたどり着くのでした。
父は「私の命を引き換えにしてでも、息子を返してほしい」とひれ伏すも、
神は「返すのは良いのだが....まぁ、みてくれ」と2つの光景を見せました。
1つは立派な好青年に成長し、皆に祝福される幸せな姿。
1つは貧しく冷酷な青年に成長し、盗み、殺し、最後は処刑される姿。
神は「生き返ればどちらになるかはわからない。どうするね?」と問います。
父はどちらも選べず、
「神の御心のままに! もしも私が御心に背くようなことを申しましても、
どうか、お聞き入れにならないでください! 」と答えました。
そして、息子は蘇ることはありませんでした。
昔あるところに旅をしている僧侶がいました。
ある日、僧侶が道を歩いていると、雀が蛇に捕らえられています。
雀が涙を流しながら僧侶に命乞いをするので、
僧侶は雀を不憫に思い、蛇に語りかけました。
「その雀はまだ若い。私の腕の肉と交換に助けてやってくれないか」
すると、蛇は不思議な天秤を持ち出すとこう言ってきました。
「これは命の重さを量る不思議な天秤だ。
この雀と釣り合うだけの肉を差し出せば雀を助けてやろう」
僧侶は少し訝しげに思いましたが、
涙する雀を見てその交渉を呑むことにするのでした。
僧侶は腕の肉を少し削ぎ落とし、天秤の反対側に載せました。
しかし、肉は雀と同じくらいの大きさのはずですが、
天秤はピクリとも動きません。
更に肉を削ぎ落とし載せるのですが、やはり天秤はびくともしない。
次々と肉を削ぎ落とし、とうとう片腕を失ってしまった僧侶。
それでも天秤は一向に動く気配を見せなかったのでした。
業を煮やした僧侶が自ら天秤に乗ると、
ようやく天秤は釣り合うのでした。
それにたまげた僧侶を尻目に、蛇は不適な笑みを浮かべて曰く、
「どうだ坊主。この雀の命は、腕の肉切れ一片で足りるとでも思ったか。
己の命も犠牲に出来ぬ分際で命を助けるようなぞ高尚なことをほざきおって、
おこがましくも哀れで愚かな人間らしいことよ」
呆然とする僧侶を横目に、蛇は雀と僧侶の腕を丸呑みし、
どこかへ去っていってしまいました。
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プロフィール
HN:
ポテチ/ラダ
年齢:
50
性別:
男性
誕生日:
1974/04/11
職業:
会社員
趣味:
単館系映画鑑賞、音楽や絵画鑑賞、そして絵を描くことと...
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