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ポテチの水彩絵の世界にようこそ! 気分でコメントや画像とか、恐いのや面白い毒ある話とか、 現実の花の色と違ったりとか、妙な感じです。
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http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/7170818ba3679a9c8a30a9deff30364e/1326891901

俺が小学校5年生の頃、帰宅中に通学路の交差点を渡っていた時、
右折車が横断中の俺を目がけて突っ込んできた。
俺は催眠術にかかった様に体が動かず、
突っ込んでくる車を呆然と見ていたら、
ふいに後ろから突き飛ばされ、難を逃れた。
しかし、俺を突き飛ばしてくれた大学生は車に跳ね飛ばされた。
俺は泣きながら近所の家に駆け込んで救急車と警察を呼んでもらい、
子供ながらも警察の事故処理係に出来る限り状況説明をした。
後日、家に警察から電話があり、大学生の入院先を教えられ、
母親と見舞いに行って御礼を言った。

俺が中学1年の時に父親の仕事の都合で、
家族共々同県内の山深い市外へと引っ越した。
新しい学校で教師となっていたあの大学生と再会した。
お互いに驚き、再会を喜びつつ、3年間面倒を見てもらって、
(なんせ田舎の分校なので、先生はずっと同じなのだ)
俺は中学を卒業し、高校進学と供に市内に戻った。

それから数年後、俺は地元の教育大学に進学した。

http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/7170818ba3679a9c8a30a9deff30364e/1326892013

ある日、俺が教育実習先の小学校へ歩いて向かう途中の交差点で、
自分の前を渡っている幼い女の子に右折車が突っ込もうとしているのをみた。
その運転手は携帯電話で喋りながら運転している様で気がつかないみたいだ。
スローモーションの様に流れる情景に「信じられない」と思いつつ、
とっさに走って女の子を突き飛ばしたら、俺が跳ね飛ばされた。
コンクリートの地面に横たわって、泣いてる女の子を見ながら、
ふいに先生もこんな景色を見たのかな....とか朦朧の中で考えつつ
意識を失った。

入院先に、俺が助けた女の子の父親が見舞いにやって来た。
なんとその彼は中学時代の恩師であり、俺の命の恩人そのヒトだった。

「先生。これで貸りは返せましたね」
「馬鹿か、お前。最初から、借りも貸しもねえよ」
「俺たち、何かと縁がありますね」
「こんな縁はもうご免だがな」


http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/7170818ba3679a9c8a30a9deff30364e/1326892081

大仕事のヤマ場を無事に越えて、
俺に文句もなく着いて良く頑張っていたので、
 "労い" の意味で美味いもんでもと思い、部下の秘書を食事に誘った。
そこは海鮮モノの串焼きと地方の美味い焼酎がある馴染みの店。

普段屈託なく喋る娘なのに、今日は口数がてんで少ない。
内心、こんな中年男の俺とサシで食事ってのは、
考えてみるとマズったかなぁと焦りまくり。
(セクハラ? パワハラ? ヤバいんじゃね? この状況)
そこで、面白い話をしなければ! ということで、いろんな話をした。

その話題の中に俺の親戚の結婚にまつわる苦労話がありまして...
自分 「で、親戚の娘さんが10才年上の男を連れてきた時は
   叔父さん切れまくりでさぁ」
彼女 「はぁ....」
自分 「まあ、最終的には好い方向でまとまったから今なら笑い話だけど」
彼女 「......」
自分 「でも "年の差10才" ってのは、やっぱり大変そうだなぁ~」
彼女 「!!」
自分 「俺は真似できないかも....」

と、俺は何となく気になって彼女の様子を見ると
うっすら涙目になってるじゃないか!!
(あわわわわ~! 何かした? 俺何かした??)

http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/7170818ba3679a9c8a30a9deff30364e/1326891962

パニック絶頂の最中、ここで俯いた彼女が小さく口を開いた。
彼女 「.....似してくれないんですか?」
自分 「? はい?」
彼女 「課長は真似してくれないんですかっ!!」
自分 「はいぃぃぃ??」

その後、彼女は号泣しながら2年間、
いかに自分がアピールしてたか、いかに俺が鈍感な男なのかを大演説。

落とされました。


http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/7170818ba3679a9c8a30a9deff30364e/1326892122

「もしもし。こちら警察のものですが、
お宅の息子さんが事故を起して通行人に怪我をさせてしまいましてね。
被害者の方から示談で良いとのことで、
至急こちらの口座に振り込んでいただきたいのです。
今、息子さんに代わりますね....」

彼女はすぐにそれが "オレオレ詐欺" だということに気が付いた。
なぜなら、彼女の息子は5年前に事故で亡くなっているからだ。

「...母さん、俺だよ、俺。事故起しちゃってさぁ、大変だよ。
すぐに示談金振り込んでくれよ」
彼女はその声を聞いてハッとした。
死んだ息子の声とそっくりだったからだ。
まるで死んだ息子が蘇り、そこにいるような気がした。
彼女は電話を切ることが出来ず、
しばらく息子に似たその電話の声に聞き入っていた。
そして再び警察官と名乗る男に代わった。

「そういうわけなので、どうかお母さん、示談金、お願いしますね」
すると再び息子と名乗る男に代わった。

「母さん、ゴメンよ。助けてくれ」
そこで彼女はやっと真実を話した。
「あのね、私の息子は5年前に死んでるの」
電話の声がパタリと止まった。
漂う気まずい空気。
しばらくの沈黙の後、電話が切られる前に彼女は言った。

「ちょっと待って。あなたの声、私の息子とそっくりなの。
電話切る前に、もう一言だけ、声を聞かせてもらえないかしら」
しばらくして、電話の主はこう言い、電話を切った。

「母さん」



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プロフィール
HN:
ポテチ/ラダ
年齢:
50
性別:
男性
誕生日:
1974/04/11
職業:
会社員
趣味:
単館系映画鑑賞、音楽や絵画鑑賞、そして絵を描くことと...
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