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ポテチの水彩絵の世界にようこそ! 気分でコメントや画像とか、恐いのや面白い毒ある話とか、 現実の花の色と違ったりとか、妙な感じです。
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俺が大学生の頃、裸でグッタリした相方が酒を飲みたいというので、
次なる戦術を考えつつ、国道沿いにあるコンビニまで自転車を走らせた。
ほんの5分くらいの道のり。
駅とスーパーしか目ぼしいものの無い様なシケた町だ。
真夜中ともなればよりいっそう閑散としている。
ただし、道は広い。
酒を買った帰り、車の1台も通らない国道を横切って渡ろうとした時、
路面の真ん中辺りに小さな黒い何かが蠢いているのが見えた。
サイズは犬猫くらいか。
しかし、動物にしては動きが妙だ。
街灯さえ薄暗いもんだから、何だかわからない。
気になった俺は近くまできてみると、それは赤ちゃんだった。

思わず転びそうになり、幽霊かもと面倒をさけるべく逃げようと思ったが、
目を凝らしてその顔を視ると、赤ちゃん、生きてる。
もう本当に赤ちゃん。可愛い……霊じゃねえ!

向こうから車が来たので、俺は恐る恐るも慌てて抱え、歩道に退避。
それにしても服が黒づくめってどういうことだよ!ってまあ、それはさておき、
問題はその後だ。どうすりゃいいものか。
警察か? しかし強面な俺の風貌からして誘拐犯扱いされそうだし……って、
大体、この子の親とかどこ行ったんだ?

泣いたりされなかったのが救いといえば救いか。
アブアブ言ってる赤ちゃんを抱いたまま、俺はマゴマゴしていると、
向こうから真っ赤な服を着た中年の女が歩いてきた。
俺はなんとなく、あやしてる風に振る舞い、
赤ちゃんがみえない様に背中を向けてやり過ごそうと思った。
その通行人が背後を通り過ぎようとした時だ。
いきなりそいつは「ああ――――――――――!」と絶叫した。

俺は思わず赤ちゃんを強く抱きしめ、それに反応して泣き出したんだが、
突然、その女が俺からその子をひったくった。
「ああ――――――――――、ああ――――――――――、
 良かったあ――――――、探してたあ――――――
 ありがと―ございます―――、探してたからあ――――――
 良かったあ――――――、探してたんですう―――――
 目を離したら×××(聞き取れなかった)からあ――――
 目を離したらあ――――、探してたあ――――――」
赤ちゃんを抱きかかえたまま、そう、うわ言の様にまくしてると、
呆然とした俺の横を何事もなかったかの様に歩いていってしまった。
一体全体、なんなんだよ!
死ぬほど怖かったのは、声量は大きいのに抑揚一切無かったことと、
薄暗いながらみえた女の顔に表情が一切無かったことだった。
赤ちゃんはひたすらに泣きじゃくっている。

ハッと我に返って警察に電話しようとも思ったが、
母親以外の人間があのタイミングで現れて子供をさらうとも思えないのと、
何より怖かったから出来る限りの速さで家に帰った。

まあ、話はここで終わりなんだけど、
今考えても不自然な点が多く後味が悪い。
彼女の抑揚も感情も無い語尾の延ばし方と、
赤い姿が見えなくなっても、
遠くからずっと響いてきていた赤ちゃんの泣き声が
今でも耳に残ってるし……
ああ、罪悪感。

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ある大学でこんな授業があったという。 
「クイズの時間だ」
そう言いながら、教授は大きな壺を取り出し教壇に置いた。
彼は1つ1つ壺がいっぱいになるまで岩を詰めて、彼は学生に聞いた。
「この壺は満杯か?」
教室中の学生が「はい」と答えた。
「本当に?」そう言いながら、
教授は教壇の下からバケツいっぱいの砂利を取り出すと、
それを壺の中に流し込み、
時折振りながら、岩と岩の間を砂利で埋めていった。
そしてもう一度聞いた。
「この壺は満杯か?」学生は答えられない。
1人の生徒が「多分違うだろう」と答えた。
教授は「そうだ」と笑い、
今度は教壇の陰から砂の入ったバケツを取り出すと、
それを岩と砂利の隙間に流し込んだ後、3度目の質問を投げかけた。
「この壺はこれでいっぱいになったか?」
 学生は声を揃えて、「いいえ」と答えた。
教授は水差しを取り出し、壺の縁までなみなみと注いだ。

彼は学生に最後の質問を投げかけた。
 「僕が何を言いたいのかわかるだろうか?」
すると1人の学生が手を挙げて、こう言った。
「どんなにスケジュールが厳しい時でも、最大限の努力をすれば、
いつでも予定を詰め込むことは可能だということでしょうか?」
「それは違う」と教授は言った。
「重要なポイントはそこではないんだよ。
この例が私たちに示してくれる真実は、大きな岩を先に入れない限り、
それが入る余地は、その後は2度とないということなんだ。
さて、君たちの人生にとって ”大きな岩” とは何だろう?
それは、仕事であったり、志であったり、
愛する人であったり、家庭であったり、
そして自分の夢であったり.....
ここでいう ”大きな岩” とは、君たちにとって1番大事なものだ。
それを最初に壺の中に入れなさい。
さもないと、君たちはそれを永遠に失うことになる。
もし君たちが小さな砂利や砂や水、
つまり、自分にとって重要性の低いものから自分の壺を満たしていけば、
君たちの人生は重要でない「何か」に満たされたものになるだろう。
”大きな岩” つまり、自分にとって1番大事なものに割く時間を失い、
その結果、それ自体を失うだろう」



ある男が出張先と称したラヴホテルで寝ていると、
真夜中に電話がかかってきた。

「ロッド様ですか? 執事のアーネストでございます」
「ああ、アーネストか。何かあったのか? こんな夜中に」
「そうなんです。貴方の飼っているオウムがお亡くなりになりました」
「オウムが死んだ? あのオウムは国際コンクールで優勝したオウムだぞ!」
「はい、そのオウムでございます」
「なんてこった! あのオウムは5万ドルで買ったのに! なぜ死んだんだ!」
「腐った肉を食べたからです」
「腐った肉……だと? 誰がそんな肉を与えたんだ!」
「誰も与えておりません。亡くなった馬の肉を食べたのです」
「死んだ馬? どの馬だ?」
「ロッド様が "クリスタル・ボーイ" と名付けたサラブレッドでございます」
「え! 俺のクリボーが死んだ……だと!」
「はい、水槽を移動しようとして、
 馬に引かせたら亡くなってしまったのです」
「水槽? 何の水槽だ?」
「はい、防火用の水槽です。火を消すために必要だったのです」
「火!  火って……何の火だ?」
「ロッド様の家です。ロウソクが倒れて燃え広がったのです」
「俺の家が火事……だと!!! バカなことを言うな!」
「いいえ、残念ですが、貴方の家は全焼しました」
「オーマイガッド! なぜロウソクなんか使ったんだ!」
「葬儀のためでございます」
「葬儀? って、誰の葬儀だ!」
「奥様の葬儀です。先日の夜遅くに奥様が帰宅されたのですが、
 私はてっきり泥棒と思って、ロッド様が大切にしている
 特注高級ゴルフドライバーで殴ったら死んでしまったのです」

「……アーネスト! まさか、俺の特注ゴルフドライバーを
 折ってしまったなんて言わないだろうな!」



イスラエルの公用語であるヘブライ語は、
二千年以上も前から既に使われなくなっていました。
しかし、現在では見事に復活を遂げ、一般の生活で使われ、
スラングも発生する生きた言葉に変貌しています。
これはある1人の親による子供への残酷な実験の結果であります。

ある日、リトアニア生まれのユダヤ人、
エリエゼル・ベン・イェフダーは賭けに出ました。
当時、20世紀初頭は、「シオニズム」。
つまり、ユダヤ人のユダヤ人による
ユダヤ人のための国作りを目指す運動が大いに盛り上がっていました。
そんな中、パレスチナに移住した彼は、ヘブライ語復活のために、
息子のベン・ツィオンをヘブライ語のみで育てたのでした。

そんなベン・ツィオンの主な遊び相手は、
アラブ人(パレスチナ人と同一とみなされることが多い)でした。
アラビア語はヘブライ語と同じ、セム語族に属し、
良く似ているからということで、
例えば「平和」という意味の言葉は、
ヘブライ語では「シャローム」、
アラビア語では「サラーム」という風に。

イスラエルが建国されてから後に、
ベン・ツィオンは幼馴染のアラブ人に事情を話すと、
こう返事が返ってきました。
「あの時に君を殺しておくべきだった」

この建国後、940万ものパレスチナ人のうち、540万が難民として国外に流出。
今だに現地で戦争とテロが絶えたことは無いという。



このサーカスの目玉はサバンナから連れてこられた立派な雄ライオン。
その野性味あふれる雄姿を一目見ようと、
お客さんは毎日たくさん押し寄せました。

そんなサーカス小屋に一匹の子犬が迷い込みました。
捨てられたのでしょうか。そのまま住み着いてしまう子犬。
商売熱心な団長は、子犬にもライオンの横で芸を仕込みました。
ライオンの引き立て役にもってこいというわけです。
団長のもくろみは大当たり。
泰然とした雄ライオンの横で、
必死に玉乗りに励む子犬の情けない姿にお客さんは大笑い。
「隣のライオンに比べて、なんて不釣り合いなんでしょう! 惨めなものね」
「あれは芸をして命乞いをしてるんだろ?
 あるいは媚を売ろうとしているかだね」
「ライオンは歯牙にもかけないだろうに」

演目のメインはライオンと子犬の鬼ごっこ。
もちろん、鬼はライオンです。
哀れな子犬は逃げ回るも、ついには捕まってライオンの餌に
という筋書きです。
実にステキな思いつき!と団長は張り切ってお客さんに説明します。
お客さんも「おお、かわいそう〜」と言いつつも、
血が沸き肉踊る心持ち様。
雪の積もる野外特設ステージの寒さも、この会場の熱気に霞んでいます。
たくさんの血走った目が見守る中、
子犬を追いたてるため、ライオンを鼓舞する大きな銃の音が鳴り響きます。
ところがどうしたことでしょう。
銃声に驚いた子犬が逃げ込んだのはライオンの懐の中。 
ライオンはそんな子犬を安心させるかのように、優しく抱きこみます。
子犬が落ち着くと、2匹は連れ立ってステージの奥へ帰っていきました。
その寄り添う姿はまさに親子の様でした。

思わぬ展開にしばし唖然とするたくさんのお客さん。
しだいに、ため息や落胆の声が漏れ始めます。
それは期待していたスリルを味わえなかったことを
嘆くものではありません。
お客さんたちはそれまでの自分たちの姿を恥じ入ったのです。
雪の上に残された2匹の足跡に静かに拍手が送られました。
その拍手を聞きながら、
団長はただただ、俯くばかりなのでした。




ある地方の動物園に母親を亡くしたばかりのライオンと
子どもを亡くしたばかりの母犬がいました。
いつしか母犬は幼いライオンにいろいろなことを教えたり、
子守唄を歌ってやったりして、我が子のように育てるのでした。
やがて大きく立派になったライオンは、
生まれ育った動物園から都会の動物園に移されることとなり、
母犬と離れ離れになってしまいました。

それから数年が過ぎ、
ライオンはあるサーカスの人気者になっていました。
今でも、夜になると思い出すのは、
母犬ののやさしい子守唄。

冬の寒い夜、檻の中で寝ていたライオンに
遠くから子守唄が聞こえてきました。
それは、かつて母犬が歌ってくれたあの子守唄。
それを聞いたライオンは何かを感じ、
ものすごい強い力でもって檻を破って夜の町に飛び出すのでした。
ライオンが町中を走り回ったので、人間達は大騒ぎ。
鉄砲を持った警官隊が出動する事態となってしまいました。

やがて、ライオンは雪の林の中、老いて痩せ衰えた母犬を見つけました。
すぐさま母犬に寄り添うライオン。
その時、警官隊の鉄砲によって撃たれてしまいました。
動けなくなったライオンは母犬をしっかりと胸に抱きながら
眠りにつきました。

一面の雪景色に寄り添う大きな足跡と小さな足跡。
その2つの足跡は途中で消えています。
その日、ライオンが背に犬を乗せて夜空を飛んでいるのを
見た人がいたという。




プロフィール
HN:
ポテチ/ラダ
年齢:
50
性別:
男性
誕生日:
1974/04/11
職業:
会社員
趣味:
単館系映画鑑賞、音楽や絵画鑑賞、そして絵を描くことと...
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