ポテチの水彩絵の世界にようこそ!
気分でコメントや画像とか、恐いのや面白い毒ある話とか、
現実の花の色と違ったりとか、妙な感じです。
大学の水球部の先輩OBから聞いた話です。
4年前、その先輩と付き合ってる彼女と、
彼女の知り合いの男女と4人でデートしたことがあったそうです。
遊園地の帰りに食事していたら、彼女の友人の連れである女の子の方が
「ヤマニシさん見に行きたい」と言い出した。
ちなみに、先輩とその彼女の友人の男女ってのは面識なくて、その日が初対面だった。
先輩の彼女が、男の方と同じ中学だったとかの仲で、男の方は大人しい感じだったらしい。
もう夜も遅いし、先輩も彼女も遊び疲れてヘロヘロだったから帰りたかったし、
しかも、その女の子ときたら、勘違い爆発な奴で、
途中から先輩もキレ気味だったらしいんだけど、彼女にベタ惚れなのか、
もう1人の男が始終ヘラヘラ機嫌取ってるような感じだったんで、
こいつら付き合ってるわけじゃねーのかよ、ってなんだかなー。
まぁ、この場はこいつの顔立ててやっとこかっ!みたいなノリで、
結局、行くことにしたそうです。
ちなみにそのヘラヘラくんと勘違い女(気の毒なのでX男とY子にしとく)は、
ネットの掲示板か何かで知り合ったらしいとのこと。
まぁ、要するに、ちょっとインドアな感じのカップルだったってことです、はい。
ちなみに "ヤマニシさん" とは、その頃、地元でちょっと有名になった話で、
とあるラヴホの廃屋に "ヤマニシさん" ってのが居るらしくて、
こちらから「ヤマニシさん、ヤマニシさん」て呼ぶと、
「もーす、もーす」とか何かいう声で応えるらしい。(なんだそりゃ!?)
その廃屋の場所は、町中から車でちょっと行ったところに、
ラヴホがバンバン立ってる山があるんだが、その裏にあるらしい。
そこは、基本的に表から車でぐるっと上って、
降りていかないとそっちに行けないような立地になってるから、
確かに車じゃないと、裏から歩いて上るしかない。
まぁ、車があればこれ幸い、というのはわかるんだけど、
なんだかこの女、とことんまで図々しい奴だなぁ、と先輩も思ったらしい。
Y子はそうとうはしゃいでいたらしい。
誰もオマエの話なんて聞きたくない!っちゅうのに、
自分の知ってる怪談話をペラペラしゃべりだしたりして、
....まぁ、後になって考えると、その時すでに狂しい状態に入ってたのかもしれないと、
先輩が言っていた。
結局、もう夜中だし、車で乗り付けるわけにもいかないので、
山頂から少し下った駐車場に車を止めて、Y子が教わったっていう
廃屋の場所まで歩いて行った。
その廃屋っていうのが、元華族の家だったお屋敷をバブル時に全部つぶして、
2件並びに家を建てたんだけど、持ち主が借金か何かで夜逃げしたのか、
居なくなってからというもの、今だ放置されてる家のことらしい。
最近はその1件は貸家にするつもりで改築する予定になっていたらしいけど、
それもそのままとのこと。
屠殺場や精肉工場のような、外から見えないようにやたら高い生け垣が見えてきた。
その中に屋敷が2件並んで建っていた。
Y子は誰に聞いてたのか、どんどん独り歩いていって、一方の屋敷に入っていく。
先輩と彼女もだんだん、嫌な予感、来てはマズかったかな、という気になってきて、
一応年上だし(先輩は高校浪人かつ大学も浪人)、
ここで止めとこうかな、と思ったんだけど、そうも言ってられず、
あれよあれよという感じで仕方なかったらしい。
Y子の髪がやたら長かったらしいんだけど、
もうそれが肩に付かないくらいの早足だったそうです。
表は草ボウボウなんだけど、屋敷そのものは案外きれい。
建物は暗かったけど、街灯はけっこう明るかったらしい。
なんだか思ったほど凶悪な雰囲気でもなかったし、門扉も開いていたので、
そのまま中に入っていった。
後ろからX男が黙って歩いてきているので、先輩が「君、大丈夫?」って聞くと、
「すいません、僕が彼女にこの話教えたんですよ....」って、
ものすごく済まなそうにしてる。
「ああ、別に暇だし、気にせんでね。"ヤマニシさん" の話ならけっこう知ってるし」
と先輩が言うと、彼が異常なほどブルブル震えだして
「すいません、すいません、すいません」と、なんでか、やたら謝りはじめた。
で、ここから先輩自体がよく見ていなかったということで、よくわからないんですけど、
先輩の彼女が言うに、玄関先にいたY子が、
いきなり庭の方にダーって走って回りこんで行って、
縁側のサッシを開けると、そこから顔だけ差し入れて
「おおねたたまつり、もーすもーす」と叫ぶようなデカい声で喚き始めたらしいんです。
そんな声が聞こえたんで、先輩が血相変えて走って行ってみると、
Y子は縁側から靴脱いで上がろうとしてたらしい。
足を4の字にして右足のスニーカーを左手で脱がすためにつかんでいる様子。
先輩曰く、スニーカーの裏が妙に白かったんで覚えているらしい。
(我ながらヘタな表現、どーゆー体勢だったか伝わるかな?)
先輩は「これはヤバイ!」と、慌ててX男と2人がかりで
彼女を引き留めて押さえたんですけど、
それがけっこう強い力だったみたいです。
放っておくと何回も「もーすもーす」って言うので、彼女にハンカチ借り、
Y子の口の中に押し込んで言えない様にして、両脇から抱えて連れて帰ったったらしいです。
その後は、特に事件も起きずに、なんとか車のところまで辿り着けたとのこと。
Y子はずっとバタバタしっぱなしでしたが、車に入ると落ち着きました。
反対側で抱えてるX男も、ボロボロに泣きながら「もうす....」と小声で言ってたのが、
なんか気味悪かったそうです。
それからすぐ、解散するのはちょっと気味が悪いということで、
4人で同じラヴホに入ったそうですが、
X男とY子は、朝が来ても放心状態のままだったそうです。
もちろん、なんにもできなかったそうです(笑)。
その後、X男とY子は別れたということでした。
(元からつきあってなかったという話もある)
やっぱりY子はちょっと狂しくなったみたいで、半年大学を休学したらしい。
けっこう地元では通りのいい大学の、理系の学部に入ってたんだけど、
そのまま退学して、芸術系の専門学校に入り直したとのこと。
この1年後に偶然、先輩の彼女が会った時には、
髪はベリーショートにしてたらしいです。
その時に少しお茶したらしいのですが、Y子はやたら後ろ髪を気にしている様子で、
時折、しゃべりながらも自分の手で引っ張ってたのが、なんか変だったとか。
ちなみにX男とは音信不通だそうです。
この話聞いたのは、この先輩がOBとして部活の合宿に差入れに来た時で、
俺としては、後輩の面倒見が良くって超男前で今でも水球界で活躍している憧れであって....
はっきり言って、実はゲイな俺はかなり惚れ込んでいたのですけど、
その話の彼女と結婚していたとは.... まぁ、そんなことはいいんだけど、はい。
この話を聞いてから、なんだか気になっていたので、
ちょうど付き合い始めた同じ部の奴が車の免許取ったというので、行ってみると、
確かにそれっぽい屋敷はあった。
すごく気味悪かったですが、一緒に行った奴が馬鹿だから、
ダーって走って入って、玄関のベル押して戻ってきた。
つい最近、ピンポンダッシュした奴がバイクで事故起こしたけど、特に怪我はなし。
まぁ、影響されにくい人とそうじゃない人がいるってことでしょうかね。
結局、"ヤマニシさん" は何だったのか?
その土地に呪縛された死霊か、それとも噂が独り歩きして形成された念の塊か。
....何はともあれ、影響されて触れないに越したことはないというのは確かなようだ。
PR
Comment
コメントの修正にはpasswordが必要です。任意の英数字を入力して下さい。
プロフィール
HN:
ポテチ/ラダ
年齢:
50
性別:
男性
誕生日:
1974/04/11
職業:
会社員
趣味:
単館系映画鑑賞、音楽や絵画鑑賞、そして絵を描くことと...
カレンダー
10 | 2024/11 | 12 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | |||||
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
カテゴリー
カウンター
リンク
最古記事
(08/21)
(08/21)
(08/21)
(08/21)
(08/21)
(08/21)
(08/21)
(08/25)
(08/25)
(08/27)
ブログ内検索
アーカイブ
アクセス解析
忍者アド
忍者AD-MAX
フリーエリア