ポテチの水彩絵の世界にようこそ!
気分でコメントや画像とか、恐いのや面白い毒ある話とか、
現実の花の色と違ったりとか、妙な感じです。
俺が住んでいた町に廃墟があった。
2階建てのアパートみたいな建物で、壁がコンクリートでできていた。
ガラスがほとんど割れていて、壁も汚れてボロボロだったから、
地元の人間でも、あまりこの場所に近づくことはなかったらしい。
ある日、俺は愚かにも友人と肝試しをすることになって、この廃墟に行くことにした。
まだ昼ぐらいだったから、建物の2階まで上がって建物を探索した。
そしたら並んでいる扉のひとつに、文字が書いてあるものがあった。
友人と近づいて確認してみると、
扉の前に「わたしは このさきの へやに いるよ」と書いてあった。
俺と友人は扉を開けて中に入り、先に進むことにした。
歩いて行くと分かれ道に突き当たって 、
壁に「わたしは ひだり に いるよ」と書いてあった。
少し怖くなったけれど、俺と友人はそのまま左に進むことにした。
すると両側に部屋があるところに突き当たって、
壁に「あたまは ひだり からだは みぎ」と書いてあった。
友人はこれを見た瞬間に、半狂乱になって逃げだした。
でも俺はその場所にとどまって、勇気を出して右の部屋に行くことにした。
部屋に入り進んでいくと、
突き当たりの壁に「わたしの からだは このしたにいるよ」と書いてあった。
そこで下を見ると、
壁に「ひだりの へやから わたしの あたまが きてるよ うしろ みないでね」
と書いてあったので、俺は急いで、その部屋の窓から飛び降りて逃げた。
それからはもう、その場所には近づいていない。
友人に誘われてキャンプに行ったんだ。
遊び疲れてブラブラ1人で歩いてると、結構長い吊り橋があった。
下は川で、落ちたらひとたまりも無い様な高さ。
スリル感を味わいながら渡ってると、いきなり踏み板が外れ転落!
幸い、転落防止用のネットに引っかかり事なきを得た。
俺の悲鳴に気付いた友人が急いで助けに来てくれた。
「大丈夫だったか?」
「ああ。俺、死ぬかと思った」
すると友人曰く、
「ホント、ロープ位修理して欲しいよな」
ああ、暑い。
前も後ろも右隣も、動かない車で景色が塞がれている。
もう夕方だろうか、燃えるような夕陽が差し込んでくる。
車内に閉じ込められてから、1時間は経つだろう。
ラジオを聴いていると、
どうも車数台を巻き込む炎上するほどの大きな事故があったらしい。
死人も出たみたいだが、その辺りの情報は隣の車の男がやけに詳しかった。
携帯しているペットボトルの麦茶を飲む俺に、
同じく隣で立ち往生している男が話しかけてきた。
「....なあ、ひどい汗だな。めっちゃ、首からダラダラ。
今日は、ホント、暑いしツイてねぇな」
黙って暑さに耐えているよりは、誰かと話しているほうが気も紛れるだろう。
俺が事故の話題を振ると、その様子をまるで見ていたように事細かに語ってきた。
....首がさ、取れかけてたンだってよ。こうボキっと。
そうして天を仰ぐようにガクンと頭を倒してみせた。
どうやら玉突き事故を起こした車の持ち主のことらしい。
俺はまた、麦茶を飲んだ。
汗が噴きでるのが止まらない....暑さのせいか?
適当に相槌を返しながら、俺は体にまとわりつくTシャツを引っ張っていた。
ふいに男のふざけた表情が、喜びの顔に変わる。
....じゃ、お先に。
隣の車線がゆるゆると動き出し、坂道を登り始めた。
ああ、ここは坂道だったろうか。
俺の車線はまだか?
ああ、いくら飲んでも飲み足りないくらい喉が渇く。
「やるよ」
そう言って、親父が俺に渡したのは古いカメラ。
「これにはな、人の死に顔が写るんだよ」
「は? 全然面白くねーよ」
親父は黙ったままだった。
数ヵ月後、親父は死んだ。
急性の心臓発作だった。
それから数ヶ月経ち、カメラの話を怖いもの好きの彼女に話してみた。
「そのカメラの話、本当なの?」
「撮ってみるか?」
「そうしよっか」
おい待て、冗談で言ったんだぞ。だが、後には引けない.....
カシャ
「なんだよ、コレ」
俺の顔はいつもと変わらなかったが、彼女の顔が血塗れだった。
「なんかイタズラしたんでしょ!?」
もちろんしていない。
それに、写真を撮ろうと言ったのはそっちじゃないか。
取り乱したまま、彼女は帰ってしまった。
.....俺が逆の立場だったら、そう思うと責める気にはなれない。
数日後、彼女が交通事故で死んだ。
聞いた話だが、顔は血塗れだったそうだ。
「苦しかっただろうな」
写真を見せて以来、ずっと怯えていたらしい。
あの写真を撮らなければ、もっと楽しく数日生きられたんじゃないか、と考えてしまう。
俺は彼女の分も強く生きようと思った。
ある男女がワインを飲みながら、暖炉の前でくつろいでいた。
すると、男が突然泣き始めた。
「ああ、僕はこんなに幸せでいいのだろうか。
僕は今までに3人の妻を亡くしているのに」
女は男の傍に行き、男を慰めた。
「大丈夫よ。あなたには幸せになる権利があるもの。
でも、奥様はどうして亡くなられたの?」
男は泣きながら女の言葉に答えた。
「最初の妻は、心臓発作で。2人目の妻も、心臓発作で亡くなったんだ」
「お気の毒に.....じゃぁ、3人目の奥様も心臓発作で?」
男は涙を拭いながら言った。
「いや、階段から落ちて首の骨を折ったんだ」
女は言った。
「まぁ....お酒に酔って?」
男は言った。
「いいや、彼女だけは酒が飲めなかったんだ」
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プロフィール
HN:
ポテチ/ラダ
年齢:
50
性別:
男性
誕生日:
1974/04/11
職業:
会社員
趣味:
単館系映画鑑賞、音楽や絵画鑑賞、そして絵を描くことと...
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