ポテチの水彩絵の世界にようこそ!
気分でコメントや画像とか、恐いのや面白い毒ある話とか、
現実の花の色と違ったりとか、妙な感じです。
風呂に入っていた。
頭を洗い、体を洗い、さて湯船につかろうか、と浴槽に目を向けた時、
とんでもないモノがいた。
灰色の赤ちゃん。
目が合った。
まるで地蔵の様な感じだった。
慌てて風呂から飛び出し、母に報告しようとしたが、
まるで魔法でもかけられたように、声が出ない。
全裸のまま、ジェスチャーで一緒に来てくれと母に伝え、風呂場に走った。
もう、何もいなかった。
声が戻り、一部始終を話した。
母親はいつまでもいつまでも笑っていた。
ある日、私は学校の美術室の掃除当番だった。
早く終わらせて帰ろうと急いでいたら、
1枚の絵が大事そうに飾られているのを見つけた。
その絵はとても綺麗な女性の肖像画だったが、
少し不気味で大きく開いた目に特徴があった。
とても大きな瞳でこっちをみている気がしてならない。
私はなんだか怖くなり、急いで掃除を終わらせて帰った。
次の日、学校は大騒ぎになっていた。
例の美術室の絵が盗まれたというのだ。
最後に絵をみたということで。私は美術の先生にいろいろ聞かれることに。
「なるほど。掃除をしてた時にはちゃんとあったんだね」
「間違いないです。先生、あの絵は高価なものなんですか?」
「あれは『眠りに落ちた美女』といって、
私の知人の画家が自分の娘の寝顔を見て描いたものなんだ。
特に価値はないよ。最も、画家も娘ももうこの世にいないけどね」
「そうなんですか....」
結局、あの絵はみつからなかった。
不思議なことに、泥棒の入った形跡はなかったという。
ある日、会社の更衣室に行くと、
開け放した1人用のロッカーの前に別の部署の先輩がへたりこんでいた。
ロッカーを覗くと、その先輩の同僚の女性が
キッチリと体を折り畳むようにして入っていた。
とても異様な光景で悲鳴をあげそうになったものの、
平静を装い、「何してるんですか?」と質問すると、
彼女はその状態のまま、ごく冷静に「ヨガの瞑想」と答えた。
しばらく私と先輩は葉なくへたりこんでいると、
彼女は「着替えないのね」と言ってため息をつき、
ロッカーから出ていった。
彼女はその後すぐ退職したが、仕事も丁寧で常識的な人だったので、
その時のことを思い出すと今でも不思議な気分になる。
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俺が所属する空手部で一見、硬派な体育会系の真面目風だが、
実際はいろんな奴に声を掛けまくっては関係をもってしまう
雄々しい先輩がいた。
彼が珍しく長く続いていた女を振って、別の奴に乗り換えた時、
彼女はそのショックでどこか遠くに行ってしまったそうだ。
それから数ヶ月したある夜、
その彼女から「....ハイ、私よ。帰ってきたの。あなたに逢いたい」
と電話がきた。
それで彼は彼女の柔らかい肉付きの好さを思い出して、
「今何処にいるんだ?」と聞くと、ある山の中だと言う。
少し不審に思った彼は「何処の山だ?」と言っても、
来れば分かると言うだけ。
「外でヤるとは.....ずいぶんと久しぶりだな!」
さっそく彼は彼女の指示通りに行ってみると、
鬱蒼とした山の中に電話ボックスがあった。
古くからあるせいか、中の照明が時々ちらつく様な寂れた感じで、
意を決してその中に入ってみると受話器が勝手に落ちた。
拾ってみると声がする。
恐る恐る受話器を耳に当ててみると、電話の向こうには彼女がいた。
「迎えに来てくれたのね。うれしい.....」
その直後、受話器からテレビの砂嵐みたいなノイズ音が聞こえてきて、
彼女の声が次第に男か女か分からない声になっていった。
気味が悪くなった彼は電話ボックスから出ようとするも、
どうやっても扉が開かず、中に閉じ込められてしまった。
焦っていると、
近くの街路灯の下に白いワンピースを着て突っ立ってる女の姿が見えた。
すぐに彼女だと分かった瞬間、全身に鳥肌が立った。
彼女がゆっくりこちらに歩いてきた。
スカートをたくし上げ、カツン....カツン....とゆっくり。
電話ボックスの中なのにヒールの足音が聞こえてきた。
「実はね.....私...ここで自殺したの」
全裸になった彼女が電話ボックスの手前に来たところでガラスに乳房を押し当て、
何やら喘ぎの様な声を出しながら挑発してきたので、
咄嗟に服を脱いだ彼は、扉を開けて彼女を招き入れて抱き締めた。
常軌を逸しているのは分かっている。しかしこれはヤバい。
顔面が潰れるくらいに押し付け、貪る様なキスをした後で彼女の顔を見ると、
死人の様な青白い肌、そして目の辺りに窪んだ暗い穴から微かな閃光....
直視出来ないほどに禍々しいのに何故が興奮が冷め上がらない彼。
狭い中で冷たい片足を持ち上げ、衝動に駆られて突き上げた。
ドロドロな顔の彼女が凄まじい叫び声をあげる中、彼は黙々と動かした。
すると彼女の手足が伸びて彼の体に巻き付いた瞬間、
彼は気絶してしまった。
気づくと彼は朝もやの中、山の中で全裸のまま倒れていた。
気怠く起き上がると下半身に痛みが走った。
みると何度も擦り付けられた様に無数の切り傷から血とかが滲んでいた。
彼は狂いそうになりながらも、必死に自分の車まで体を引きずっていくと、
あの電話ボックスの前まで辿り着いた。
するとそこから「許せない!!」という彼女の絶叫が響いた瞬間、
猛スピードで車が電話ボックスに突っ込んできた。
彼は重体となって生死の境を彷徨うものの、
その事故では死なずにすんで一命をとりとめた。
話が出来るほどに回復した頃、
先輩から呼び出された俺は見舞いにいって
彼からこの体験を直接聞いたのだが....
「あれはヤバかった....さてと、いつもの頼むよ」
数日後のある夜、彼が病院を抜け出して、その後は行方不明だという。
まだ自分で動ける状態じゃないはずなのに。
もう俺じゃ、満足出来なかったのかな。
癌が見つかった....
もう余命も幾ばくもないことを医者から聞かされた。
死ぬことはやはり怖い。
しかし、守らなくてはいけない家族がいる。
そう、私にはやりたいことがたくさん残っている。
うちは裕福な方ではなかったが、
2人の子と最愛の妻がいる幸せな家族がある。
まだ30代半ば。
私が死ぬことは即ち、家族の不幸を示唆していた。
それが明白になってから、毎日枕を涙で濡らす夜が続いた。
声を殺して自らの運命を恨む日々は生きたいと願う私の心そのものだった。
そんなある日、この世に多くのガン治療薬があるのを知った。
私は狂喜した。
それらのどの薬も金さえ出せば手に入れることを同時に知ったからだ。
惨めでもいい、恥ずかしくてもいい。
生きるということに執着するのをどうしてためらうだろうか。
いや、ためらうはずなんてない。
私は数日の間にそれらの薬を手に入れた。
金は家を売り、あらゆるところから借金をして、
これからの生活に支障が出てしまうほどにかかってしまったが、
そんなことはどうでも良いことの様に感じた。
何より、妻が率先して買い集めてくれたことがうれしかった。
しかし万が一、これらの治療薬が全く効果を発揮しなくても、
きっと私は微笑むだろう。
「父さんは死ぬけど、生きるために最期まで手を抜かなかったぞ」
という姿を妻や子供たちに見せることが出来るから。
....それは自分への言い訳も含めてだけど。
私はその数100にも及ぶであろう治療薬を片っ端から飲んでいった。
するとどうだろうか。
1週間飲み続けた私の体に蔓延っていた癌細胞はその成長を完全に止めたのだ。
医者も驚いてこう聞いた。
「信じられない。癌の進行が一時期ですが、完全に止まってますよ。
一体、何という治療薬を飲んだんですか?」
そして、私は "生きる" という死に方を知ることに。
ゴールデンウィークに差し掛かったある日のこと、近くの裏山の河原にて。
仲の良いマッチョ同好会の友だち5人とバーベキューをした時の出来事です。
学校が終わってから買い出しなどの準備で時間がかかり、
夜22時頃になってようやくバーベキューを開始したのですが、
この薄暗い山に入ってからというもの、トモヤンが全く喋りません。
皆がワイワイしながら肉を焼いたりする中、
普段から霊感があると自称していた彼が突然、
座り込んで何やらブツブツと拝み始めました。
トモヤンがガタガタ震えながら顔を真っ青にしているので、
さすがに不安になった私は、
「もしかして、何かいるとか?」と聞くと、
「....いる。さっきから妙な声が聞こえてるだろ.....」と彼がいうので、
皆黙り込み、耳を澄ましていると、
「......ぉぉおおおおおおお!!!!」
確かに目の前を流れる川の上流の方から唸り声の様な声が聞こえてきました。
暗闇で声のする方は全く見えません。
すると、ノッポのポーちゃんがこう切り出しました。
「なー。肝試ししようや!」
なんと、川の上流に向かって道を進もうと言い出したのです。
もちろん皆は全力で拒否。
理由は2つありました。
1. 今まさにそっちの方から、奇妙な声を聞いたから
2. その道を行くと、
御札が何百枚と貼り付けてある廃墟があることを知っているから
しかし、お酒の勢いとポーちゃんがどうしても! というので、
いいだしっぺ(ポーちゃん)が選んだもう1人とで行くことになりました。
そして、私が行くことに.....
「いざ出発っ!」
私とポーちゃんが上流に向かって歩いていると、
前から何か近づいてきました。
固まって立ち尽くしていると、品のあるお婆さんがみえました。
「こんばんは」
「こ、こんばんは....」
真っ暗闇なので目の前に来るまで人間なのかどうかもわからないこの状態。
しかも時間は夜中の0時を過ぎた頃だけに、全身の毛が逆立ちました。
あまりにもその存在が不気味に感じて、通り過ぎた後に振り返りましたが、
もう姿が確認出来ませんでした。
ガタイの良い男2人が自然に手を繋いで歩く様になりました。
御札の家で折り返すことを決めていたので、意を決してその道を進みます。
やがて玄関の戸に一面びっしり御札が張り巡らされた廃墟の前に着きました。
携帯の灯りを使い、辺りを見渡すと、何か声が聞こえてきました。
すると上流へと続く道の向こうから何かがこちらに近づいてきました。
また固まって立ち尽くしていると、先程のお婆さんでした。
「こんばんは」
「こんばんは....」
「こんなところを夜中にあなたたちは何故歩いてらっしゃるの?」
「....」
「2人して仲良く手を繋いでるところを見るとカップルなのかしら?」
「....」
「まさか、あなたたちもあんなところで野外プレイをするおつもり?」
「....」
「お若いとはいえ、お盛んなこと。ちゃんと出したゴミは持ち帰ってくださいね」
「....」
「あら、私ったら。お引き止めしてごめんなさいね」
「....」
私たちはそのまま道を歩いていくと、彼女の真意がようやく分かりました。
興奮状態に陥ったポーちゃん。そして私も....
精を尽き果てた私たちが戻った頃には皆帰ってしまった後でした。
「もしかしたら、俺たち。捜索願なんて出されてるんじゃないかな」
「そうかもしれないね」
「なー。あの廃墟にたいそうな札を貼ったのは俺たちの仲間の仕業だよ。
何故かはもうわかるだろ?」
「....ああ。それにしても、あの道であったお婆さんは何だったんだろ.....」
「死んでんのか生きてんのか分かんねぇけど、物好きなババアだよな」
Steven Klein’s New Obsession
Steven Klein x Nicola Formichetti x Vogue Hommes Japan vol. 6 = fuck yeah!
N氏の長い歳月をかけた研究がついに実を結んだ。
これまで人類の夢であり続けたタイムマシンの誕生の瞬間である。
「やった。やったぞ。僕はついにやった!」
彼は歓喜し、己が努力の結晶であるタイムマシンを前に涙を流した。
「そうだ。こんなことをしている場合じゃないや」
科学省にこれを伝えようと、は電話に手を伸ばし、
興奮気味にコールをかけた。
コール音を聞いていると、
彼の思考はだんだんと冷静になっていった。その時、
「待てよ」
N氏は電話を切った。
「まだ試用を行ってなかったな。科学省への報告はその後だ」
彼はタイムマシンを腕にはめ、スイッチを入れた。
すると周囲の景色が眩い光に溶け込み、光がおさまると、
幾何学的な模様が彼の周囲に展開された。
その背景に透ける様に、何時とも知れぬ、年代の何処とも知れぬ、
数々の風景が猛烈な速さで差し替わりながら映っていく。
彼は黙々と飛翔先の条件を加えると、条件に当てはまる度に少しずつ、
目の前に映し出される風景の年代と場所が限定されていった。
やがて、N氏の望む景色がそこに現れた。
彼は悪童の様な笑みを浮かべて、ボタンを押した。
一瞬の闇が明けると、彼はそこに立っていた。
10年前の、いつも誰もいない小さな公園だった。
"タイムマシンの試用" というのは、
これから自らが行おうとしているイタズラに対して
見てみぬフリをするための免罪符だ。
このタイムマシンが多くの人間に知られる前に、
ちょっとだけ悪さをしてみようという彼のささやかな出来心だった。
彼は公園の脇の方まで歩き、そこの土に一握り分のビー玉を埋めて、
元の時代に帰ってきた。
先程の埋めた場所を掘ってみると、
「あれ?」
何もなかった。
この10年の間に誰かが掘り起こしたのだろうか。
N氏は再び10年前に遡ってみるも、そこにもビー玉はなかった。
かれこれ、何日間も同じ様なことを何度も行ったが、
過去の改変は叶わなかった。
そんなことを続けているうち、彼はある事実に気付いた。
それは、自分が開発したものがタイムマシンではないということ。
時間を遡行できる装置をタイムマシンとするなら、
彼が開発したものは平行世界(パラレルワールド)へ
飛翔できる装置であることに。
数億数兆もの "場合" によって枝分かれした世界を
自由に行き来できるということだ。
あの時の自分は、無数の過去の内の1つと、
無数の未来の内の1つを渡っていたため、ビー玉のある過去、
または未来へ飛ぶことができなかったのである。
それを実現するには一生をかけたとしても難しいことだろう。
「自分がタイムマシンだと思っていたものは、実はそうではなかったってわけか」
しかし、彼はさほど落胆することはなく、目がギラつかせはじめた。
「僕はなんていけないものを発明したのだ」
その事実が判明した日から、
N氏は無差別に過去と未来の世界へ飛んで銀行強盗を働き始めた。
その世界で犯人を捜しても、
その犯人はすでに別の世界へ飛んでしまっているのだから絶対に捕まりっこない。
やりたい放題できるというわけだ。
ほんの数週間で、彼は街1番の大金持ちとなり、
ついに高級住宅地で邸宅を建てるに至った。
しかし、そんな優雅な生活は突如として終わりを告げることに。
ある日、警察がやってきた。
「銀行強盗を働いたNだな。お前を逮捕する」
N氏は、警察の言った罪状に狼狽しながらも厳しく声を荒らげた。
「何を言っているんだ。僕は強盗なんてやっちゃいないぞ。証拠はあるのか」
「防犯カメラにお前の姿がはっきりと映っている。さあ来い!」
手錠をかけられ、彼は連行されてしまった。
なぜだ。
自分が捕まるはずはない。
増してや、防犯カメラに映っているなどありえない。
この世界では、自分は何の悪さもしていないはずではないか。
そう考えた時、彼は1つの可能性に思い至って、ついに観念した。
「.....なるほど。どこか遠くの世界にいる僕が、この世界にやって来たわけか」
プロフィール
HN:
ポテチ/ラダ
年齢:
50
性別:
男性
誕生日:
1974/04/11
職業:
会社員
趣味:
単館系映画鑑賞、音楽や絵画鑑賞、そして絵を描くことと...
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