ポテチの水彩絵の世界にようこそ!
気分でコメントや画像とか、恐いのや面白い毒ある話とか、
現実の花の色と違ったりとか、妙な感じです。
「ゲームをしないか?」と老人が男に言った。
老人が説明したゲームの内容は次の通り。
箱の中に多額の賞金が入れられており、男が見事箱を開けられたら中の賞金は男の物。
箱はとても頑丈で、素手で開けるのは不可能だが、まわりには斧などが置かれている。
時間制限などは一切無いとのこと。
男は是非やらせてくれと答えた。
男が金を得るチャンスがあるのに、リスクは無なさそうだったからだ。
参加を表明した男に老人がこう言った。
「実は箱にたどり着くまでにはいくつか難関がある。
5万円払えば賞金のすぐそばからスタートさせてやろう」
男は笑顔で5万円を差し出した。
ゲームが開始した。
スタート時から賞金は男の目の前にあった。
夏休みって事で彼と遊園地のお化け屋敷に入った。
とにかく私は怖がりで、中が真っ暗なだけでもうガクブル。
彼の腕を肘ごと抱え込んで、目も瞑って俯きながら歩いた。
彼に私の胸が肘に当って気持ちいい〜とか言ってるけど、
震えがくるほど恐くて怒る気にもなれなかった。
彼は「こんなん作りもんじゃん」って言うんだけど、
私はもうキャーキャー叫びまくり。
目を瞑ってて何も見えないから、
彼がたまに「うわっ!」とか言うだけでビクビクしてしまった。
最後の方なんて「もう少しだから頑張れな〜」なんて彼に背中をさすられながらも、
半泣きの私は何とか、出口まで歩いた。
外に出て彼の腕を放すと、くっきりと私の手形が付いてて、どんだけだよ、自分〜と
あまりのヘタレっぷりに笑ってしまった。
老人「本当にこれで若返れるのか?」
男「はい。我社の開発したこの機械で貴方の細胞から全盛期だった若い肉体を生成し、
貴方の今の記憶を入れることで記憶はそのままに体だけは若返ることができます」
老人「そうか.... お願いするよ」
そして男は老人をベッドに寝かせ、上からシートを被せた。
それから数時間経過。
男「大変お待たせしました」
若者「ありがとうございます。こんなに上手くいくとは....
ところでこの古い体はどうするんですか?」
男「こちらで処分いたします。またのご利用お待ちしております」
そう言うと男はベッドを焼却施設まで運んで行った。
(おお。前の誰かは若返りに成功したようだな。やっと俺の順番か....)
見分けのつかない双子の幼女が誘拐された。
双子はガムテープで目と口を塞がれた。
犯罪者は姉の耳元でヘリウム声になり、こう囁いた。
「抵抗したり逃げたら妹を殺すよ」
さらに犯罪者は妹の耳元でヘリウム声になり、こう囁いた。
「抵抗したり逃げたら姉を殺すよ」
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大学の水球部の先輩OBから聞いた話です。
4年前、その先輩と付き合ってる彼女と、
彼女の知り合いの男女と4人でデートしたことがあったそうです。
遊園地の帰りに食事していたら、彼女の友人の連れである女の子の方が
「ヤマニシさん見に行きたい」と言い出した。
ちなみに、先輩とその彼女の友人の男女ってのは面識なくて、その日が初対面だった。
先輩の彼女が、男の方と同じ中学だったとかの仲で、男の方は大人しい感じだったらしい。
もう夜も遅いし、先輩も彼女も遊び疲れてヘロヘロだったから帰りたかったし、
しかも、その女の子ときたら、勘違い爆発な奴で、
途中から先輩もキレ気味だったらしいんだけど、彼女にベタ惚れなのか、
もう1人の男が始終ヘラヘラ機嫌取ってるような感じだったんで、
こいつら付き合ってるわけじゃねーのかよ、ってなんだかなー。
まぁ、この場はこいつの顔立ててやっとこかっ!みたいなノリで、
結局、行くことにしたそうです。
ちなみにそのヘラヘラくんと勘違い女(気の毒なのでX男とY子にしとく)は、
ネットの掲示板か何かで知り合ったらしいとのこと。
まぁ、要するに、ちょっとインドアな感じのカップルだったってことです、はい。
ちなみに "ヤマニシさん" とは、その頃、地元でちょっと有名になった話で、
とあるラヴホの廃屋に "ヤマニシさん" ってのが居るらしくて、
こちらから「ヤマニシさん、ヤマニシさん」て呼ぶと、
「もーす、もーす」とか何かいう声で応えるらしい。(なんだそりゃ!?)
その廃屋の場所は、町中から車でちょっと行ったところに、
ラヴホがバンバン立ってる山があるんだが、その裏にあるらしい。
そこは、基本的に表から車でぐるっと上って、
降りていかないとそっちに行けないような立地になってるから、
確かに車じゃないと、裏から歩いて上るしかない。
まぁ、車があればこれ幸い、というのはわかるんだけど、
なんだかこの女、とことんまで図々しい奴だなぁ、と先輩も思ったらしい。
Y子はそうとうはしゃいでいたらしい。
誰もオマエの話なんて聞きたくない!っちゅうのに、
自分の知ってる怪談話をペラペラしゃべりだしたりして、
....まぁ、後になって考えると、その時すでに狂しい状態に入ってたのかもしれないと、
先輩が言っていた。
結局、もう夜中だし、車で乗り付けるわけにもいかないので、
山頂から少し下った駐車場に車を止めて、Y子が教わったっていう
廃屋の場所まで歩いて行った。
その廃屋っていうのが、元華族の家だったお屋敷をバブル時に全部つぶして、
2件並びに家を建てたんだけど、持ち主が借金か何かで夜逃げしたのか、
居なくなってからというもの、今だ放置されてる家のことらしい。
最近はその1件は貸家にするつもりで改築する予定になっていたらしいけど、
それもそのままとのこと。
屠殺場や精肉工場のような、外から見えないようにやたら高い生け垣が見えてきた。
その中に屋敷が2件並んで建っていた。
Y子は誰に聞いてたのか、どんどん独り歩いていって、一方の屋敷に入っていく。
先輩と彼女もだんだん、嫌な予感、来てはマズかったかな、という気になってきて、
一応年上だし(先輩は高校浪人かつ大学も浪人)、
ここで止めとこうかな、と思ったんだけど、そうも言ってられず、
あれよあれよという感じで仕方なかったらしい。
Y子の髪がやたら長かったらしいんだけど、
もうそれが肩に付かないくらいの早足だったそうです。
表は草ボウボウなんだけど、屋敷そのものは案外きれい。
建物は暗かったけど、街灯はけっこう明るかったらしい。
なんだか思ったほど凶悪な雰囲気でもなかったし、門扉も開いていたので、
そのまま中に入っていった。
後ろからX男が黙って歩いてきているので、先輩が「君、大丈夫?」って聞くと、
「すいません、僕が彼女にこの話教えたんですよ....」って、
ものすごく済まなそうにしてる。
「ああ、別に暇だし、気にせんでね。"ヤマニシさん" の話ならけっこう知ってるし」
と先輩が言うと、彼が異常なほどブルブル震えだして
「すいません、すいません、すいません」と、なんでか、やたら謝りはじめた。
で、ここから先輩自体がよく見ていなかったということで、よくわからないんですけど、
先輩の彼女が言うに、玄関先にいたY子が、
いきなり庭の方にダーって走って回りこんで行って、
縁側のサッシを開けると、そこから顔だけ差し入れて
「おおねたたまつり、もーすもーす」と叫ぶようなデカい声で喚き始めたらしいんです。
そんな声が聞こえたんで、先輩が血相変えて走って行ってみると、
Y子は縁側から靴脱いで上がろうとしてたらしい。
足を4の字にして右足のスニーカーを左手で脱がすためにつかんでいる様子。
先輩曰く、スニーカーの裏が妙に白かったんで覚えているらしい。
(我ながらヘタな表現、どーゆー体勢だったか伝わるかな?)
先輩は「これはヤバイ!」と、慌ててX男と2人がかりで
彼女を引き留めて押さえたんですけど、
それがけっこう強い力だったみたいです。
放っておくと何回も「もーすもーす」って言うので、彼女にハンカチ借り、
Y子の口の中に押し込んで言えない様にして、両脇から抱えて連れて帰ったったらしいです。
その後は、特に事件も起きずに、なんとか車のところまで辿り着けたとのこと。
Y子はずっとバタバタしっぱなしでしたが、車に入ると落ち着きました。
反対側で抱えてるX男も、ボロボロに泣きながら「もうす....」と小声で言ってたのが、
なんか気味悪かったそうです。
それからすぐ、解散するのはちょっと気味が悪いということで、
4人で同じラヴホに入ったそうですが、
X男とY子は、朝が来ても放心状態のままだったそうです。
もちろん、なんにもできなかったそうです(笑)。
その後、X男とY子は別れたということでした。
(元からつきあってなかったという話もある)
やっぱりY子はちょっと狂しくなったみたいで、半年大学を休学したらしい。
けっこう地元では通りのいい大学の、理系の学部に入ってたんだけど、
そのまま退学して、芸術系の専門学校に入り直したとのこと。
この1年後に偶然、先輩の彼女が会った時には、
髪はベリーショートにしてたらしいです。
その時に少しお茶したらしいのですが、Y子はやたら後ろ髪を気にしている様子で、
時折、しゃべりながらも自分の手で引っ張ってたのが、なんか変だったとか。
ちなみにX男とは音信不通だそうです。
この話聞いたのは、この先輩がOBとして部活の合宿に差入れに来た時で、
俺としては、後輩の面倒見が良くって超男前で今でも水球界で活躍している憧れであって....
はっきり言って、実はゲイな俺はかなり惚れ込んでいたのですけど、
その話の彼女と結婚していたとは.... まぁ、そんなことはいいんだけど、はい。
この話を聞いてから、なんだか気になっていたので、
ちょうど付き合い始めた同じ部の奴が車の免許取ったというので、行ってみると、
確かにそれっぽい屋敷はあった。
すごく気味悪かったですが、一緒に行った奴が馬鹿だから、
ダーって走って入って、玄関のベル押して戻ってきた。
つい最近、ピンポンダッシュした奴がバイクで事故起こしたけど、特に怪我はなし。
まぁ、影響されにくい人とそうじゃない人がいるってことでしょうかね。
結局、"ヤマニシさん" は何だったのか?
その土地に呪縛された死霊か、それとも噂が独り歩きして形成された念の塊か。
....何はともあれ、影響されて触れないに越したことはないというのは確かなようだ。
私の田舎では "こっけさん" といって、
"こけし" のような呼び方をすると大人に相当怒られました。
中学生に上がりたての頃、半端なエロ本知識で
「電動こけし」という単語を知ったクラスの友達が "こけし" 、"こけし" と連呼してるのを、
指副担に見つかり、無茶苦茶怒られてました。
ちなみに大学に入って初めて知ったのですけど、
「指副担」なんていう役職はほかの地域にないんですよね。
指副担というのは、生活指導副担という意味で、
別に何の教科を担当してたわけでもないです。
野球部のコーチみたいな感じで、毎日学校には出てくるのですが、
だいたい用務員室で茶飲んで定時前には帰るような感じでした。
学校行事の中で、踊りみたいなものは、指副担の先生が指揮をとってました。
運動会で、必ず「メイポールの祭り」みたいな踊りを、伝統的にやらされてたのですが、
これは指副担の独壇場でした。
列が乱れたり、ポールから引いたリボンがたるんだりすると怒るような。
私たちにとって組体操よりぜんぜんこっちが大事でした。
そういえばその先生、体育教師の数倍イヤな印象であったのを思い出します。
高校に入って、地元の青年会に入ると、"こっけさん" のあらましは聞かされるのですが、
「 "こっけさん" という地神さんは伝統だから、行事は守らないといけない!」
てな感じの話のみなので、はっきり言って要領を得ません。
それは当時の私たちは誰しもがおもうところで、高校生にもなると、
面白半分にいろいろ妙な噂が囁かれてました。
例えば....
XX中学の裏にある井戸が本尊で、毎年1人生贄にされるとか、
高校出て町に出る時は井戸に後ろ髪を納めさせられるとか。
噂は噂でしたけど、実際私がいたころは後ろ髪を伸ばした奴が多かったです。
単なるヤンキーだったのかもしれないですけど。
現在、同じ大学の同郷の後輩が近くのマンションに住んでいて、遊び友達なのですが、
彼の叔父さんが指副担やってたということで、
ある日、私は "こっけさん" について聞いてみると、いろいろ教えてくれました。
私たちが "こっけ" と読んでいるのは「固芥」と書くらしいです。
明治に入ってすぐの頃、飢饉と水害の土砂崩れで、
村が、外部との交通が遮断されたまま、ひと冬放置されたことがあったそうです。
その年の12月28日のこと(旧暦かどうか不明)、
とある知恵の遅れた7歳の男の子が、村の地区の備蓄の穀物を食べてしまったという
些細な事件が起こりました。
その男の子は村の水番の男が、実の妹との間につくった子供で、
この地では、水番が罪を犯すと翌年は日照りになるという迷信がまだ残っていました。
そこで彼は責任感が強かったということもあり、
自分の子供を殺して村に詫びようとしたそうです。
実際、噂が知れ渡ると、「子供を殺せ」と書いた手紙を投げ入れるような嫌がらせが、
すぐ始まったそうです。
当時、水番に不利に扱われていた家も多かったし、
実際、穀物の管理責任は水番にあるので、
そういうのが起こっても仕方ない状況ではあったそうです。
年明けて、1月28日の深夜、
いくら何でも水番が自分の息子を殺すのを容認はできませんので、
このことは村全体で考えようと談判していたところ、
水番の妻が泣き叫びながら世話役の家に走りこんで来ました。
「亭主が首を括ったので来てくれ」と言うのです。
水番の家に行くと、井戸の上に「井」の字に竹を渡して、
そこから首を吊るすようにして絶命している水番の男がいました。
あまりの酷さに世話役たちが顔を背けていると、
渦中の子供がひょっこり傍らから、世話役の袖を引いて、
「みましたか! みましたか!」
と、目をらんらんと輝かせて尋ねるのだそうです。
この子供はもはや正気ではないとはわかっていました。
しかし当時の解釈では、「これは水番の相反する気持ちが、
息子の魂は滅ぼしても息子の肉体は母のために生かしておいてやりたい、
という願いになり、親子の魂が入れ替わったのだ」というのが支配的でした。
かつて、間引きのために子供を殺したことはありませんでしたが、
この時、村で初めて、この子供を「殺そう」という結論が出たのだそうです。
横糸を斜めに織った長い綿布で首を包んで、布に少しずつ水を吸わせて、
誰も手をかけないうちに殺そうということになりました。
しかしそこは、素人考えですので、首は絞まってもなかなか絶命しません。
水番の子供は父と同じ顔で「誰じゃ、食ったのは誰じゃ」と声を上げ始めました。
それに恐れおののいた村人たちは、水番が死んだのと同じように、
井戸に竹を渡してそこからその子供を吊ることにしました。
もの凄い形相で睨むので、瞼の上から縦に竹串を通しました。
水番の子供は、数日、糞便を垂れ流して暴れたのち、絶命しました。
その明けた年は、飲み水から病気が発生し、多くの人が命を失ったとのことです。
更に1年後経ってから、本当に穀物を食べたのがこの子供ではなく、
世話役の13歳になる息子だったことがわかったのだそうです。
この時、世話役は躊躇なく、我が子を同じ方法で吊るしたのだそうです。
それは明くる年の1月28日のことだそうです。
「というわけで、1月28日は "こっけさん" の日になったんすよ」
「はー、なるほどね。命日なわけな」
と、私の家で夕食を食べてもらいながら、彼に、そう教えてもらいました。
「だから固芥忌(こけき)っていうのが正しいんすよ」
「んー、運動会の行事も、意味わかると、酷いね」
「全く酷いっすよね。村人全員で子供をシめる儀礼ですからね。
イギリスのメイポールの祭り、知ってるでしょ?
中央の柱にグルグル回って可愛いリボンを巻き付けていくやつ。
柱を子供に見立てて、本来こういう形でやさしく弔ってあげたのに、
という意味合いで。何だか偽善ですよね」
「ああ、そうだね」
「あとですね、これ、俺1人で気づいたんですけど....」
彼はチラシの裏にペンで「芥」の字を書きました。
「おお、28やん。実は俺も今気づいてたんだ」
くさかんむりと、その下の八の字で、二十八と読めます。
「え?」
彼はきょとんとしていました。
「いやだから、二十と八で、その命日を表してるんでしょう?」
「うわー、ほんとだぁ」
「あれ、違うの?」
「いや、先輩の方が正しいんですよね、たぶん....」
「何だよ、教えてよ」
「いや、いいっす!」
と、しばらく押し問答した末、彼は折れて、文字を書き足しました。
「これね、縦書きなんですよ」
固
芥
「目を潰された子供が、竹の枠に首から下がってるの、わかるでしょ?」
時は第二次世界大戦の日本敗戦直後。
日本はアメリカ軍の支配下に置かれ、各都市では多くの米兵が行き交う時代でした。
ある夜、地元でも綺麗で有名な若い女性が独りで加古川駅付近を歩いていた時、
不幸にも数人の屈強な米兵に目をつけられ、囲まれ、そして襲われました。
散々な強姦の果て、その後にも男たちはより苦しみながら死んでいく様を楽しむため、
彼女の両腕・両足の付け根の部分に銃弾を叩き込み、
絶叫が途絶えると、道路上に放置したまま立ち去りました。
瀕死の状態を彷徨っていた時、
運良くその場を通りがかった地元でも有名な医者に発見され、
腐敗していた両腕・両足を切り落とすことを代償に、彼女は一命を取りとめました。
しかし、変わり果てた己の姿。
あの美しかった私は何処に?
彼女は生きることに希望が持てず、
鉄道の鉄橋上へ車椅子で散歩に連れられているスキをみて、
自ら車椅子を倒し、両腕・両足のない体で体をよじらせ、
走ってきた列車へ鉄橋の上から身投げし、自殺しました。
その後、警察・国鉄から多くの作業員たちが線路中で肉片の収集をしましたが、
不思議なことに、首から上の部分の肉片は全くみつからなかったとのことです。
しかし、時代が時代だったもので数日経過すると、
その事件を覚えている者はほとんど居なくなりました。
その加古川市内にて、数ヶ月後のある日。
朝は元気だった人がなぜか変死を遂げるようになってきました。
それも一軒の家庭で起こると、更にその近所で事件が起こるといった具合です。
警察も本格的に動き出し、事件が起こった家庭への聞き込みの結果、
不思議な共通点がありました。
亡くなった人は必ず、死亡日の朝に「昨日、夜におかしな光を見た」というのです。
実際にこの事件が当時の新聞にも記載されたことにより、
加古川市民がパニックになりました。
加古川署では事件対策本部が置かれ、事件解決により本腰が入りました。
ある警察官が事件が起こった家庭を地図上で結んでみると、
あることに気がつきました。
なんとその曲線は手足のない、しかも首もない胴体の形になりつつあったのです。
こうなると当然、次はどの辺りの者が事件に遭うか予測がつきます。
そこで前例にあった「光」を見た者は警察に届け出るように住民に知らせました。
やはり、曲線上の家庭では「光」を見たと言った後に死んでいきました。
しかし、実は「光」ではなかったのです。
ある亡くなった人の死亡日の朝の告白はこうでした。
「夜、なぜか突然目が覚めました。すると微かな光が見え、
見ているとそれはますます大きな禍々しい光となりました。
目を凝らしてみると何かが光の中で動いているのが見えます。
物体はだんだん大きくなり、こちらへ近づいてきます。
その物体とはなんと、首もない両腕・両足のない血塗れた女性の胴体、
肩を左右に動かしながら這ってくる肉片でありました。
ますます近づいてくるので、最後は怖くて目を閉じました」というのです。
次々と同じ肉片の夢を見た人は必ず死んでしまいました。
そこで次は自分だと予想したある青年が恐ろしさのあまり、
加古川市と高砂市(隣の市)の間にある鹿島神社でお払いをしてもらいました。
するとその神主曰く、
「暗闇の向こうに恐ろしい恨みがあなたを狙っているのが見えます。
お払いで拭いきれない強力な恨みの念です。私にはどうしようもありません。
唯一貴方を守る手段があるとするならば、
夜、夢の中で肉片が這ってきても絶対目を閉じずに、
"鹿島さん、鹿島さん、鹿島さん" と3回叫んでこの神社の神を呼びなさい」
といわれました。
その夜、やはり夢の中で肉片が這ってきました。
青年は恐怖に耐え、必死に目を開いて "鹿島さん" を3回唱えました。
すると肉片はその男の周りをぐるぐる這った後、消えて無くなり、
その時、彼は死ぬことにはならなかったといいます。
話はこれで終わりますが、やはり恨みの念は非常に強く、
その青年が旅へ出てもその先にて現れたそうですが、
それから彼がどうなったかは知りません。
ここからはあくまで私個人の見解ですが、
発端はやはり強姦の後に自殺した女性の念でしょう。
通常は死んだ魂の力では生きる者には到底及ばないものです。
しかし、その念に引き寄せられた様々な邪念が思いのほか群がり、
とうとうその土地神までをも巻き込んでしまったのでしょう。
よってそれを上回る、生きる者の命を絶つ程までの影響を与えるまでなってしまった。
彼女の頭部が見つからなかったのも頷けます。
きっと隠されてしまったからでしょう。
こうなると彼女は身動きも取れず、ただ苦しくて暴走するだけ。
殺してはより苦しみ、膨れ上がってより強大になる、その繰り返し。
時折、"鹿島さん" なる人の願いでコーティングされた同じく強大な土地神が対峙するも、
"私の土地をあまり荒らしてくれるなよ" と忠告するくらいで、
決して救ってくれるでもなく、ただそれだけ。
でももしかしたらいずれかは....と仄かな期待で再び彼の地にちょっかいを出す。
何はともあれ、生きている者としては堪ったものではありませんが。
ちなみに最後の青年。
"鹿島さん" の土地から出てしまったのであれば、もう死んでるでしょう。
当時俺は、住宅リフォームの飛び込みセールスをしていました。
ある地域を廻っていた時、リフォームが必要そうな家を見つけたので、
アプローチをかけてみることにしました。
すると奥さんが出てきたので、いろいろ話をしました。
お断りされたのですが、もう一押し出来そうな感じでしたので、
「一度ご主人にもごあいさつさせてください」と申し出てみると、
「わかりました。良いですよ。明日の夜には戻ると思います」
との言葉をいただくことができ、翌日の夜、再び訪問しました。
家の中に通していただいて居間で待っていたのですが、
ご主人は一向に出てこない様子。
奥さんに「ご主人お取り込み中なんですか」と尋ねてみたら、
「いえ、ここに居りますよ」と私の横にある仏壇を指差しました。
私は事情がわかったので、お参りして速攻で失礼いたしました。
帰り際の奥さんの言葉が忘れられない。
「主人、明後日まで居りますから、また来てくださいね」
5年ほど前の8月13日のこと。
「都市伝説ってやっぱガセなんだってな」
「え? 例えば?」
「ほら、富士山の樹海では方位磁石が狂うってやつ」
「ああ、あれはホントだよ。俺迷った事あるから」
「マジ? よく生きて出てこられたな」
「運良く、まっすぐ歩いて入ってきたって人に会ってさ。教えてもらったんだ」
俺はその日も残業だった。
疲れた体を引きずり、帰路に着く。
地下鉄のホームのベンチに鞄とともに崩れるように座る俺。
終電の案内がホームに流れる。
ふと見渡すと、ホームには俺独り。
そりゃあ、お盆の中日に深夜まで働いてるやつなんかそうそういるもんじゃない。
フッと自嘲の笑いも漏れるというもんだ。
その時、ホームへのエスカレーターを小さな子供が駆け下りてきた。
えっ? とよく見るとそのすぐ後ろから母親らしき女性が下りてきた。
「カナちゃん、ダメ!母さんと手をつなぐのよ!」
3才ぐらいか。まだ少ない髪を頭の天辺でリボンみたいなので結っている。
俺の目の前で母親は女の子に追い付き、しっかりと手を握った。
到着案内板が点滅し、電車の近付く音が聞こえてきたので俺は立ち上がろうと...
その時、その母親が女の子の手をぐいと引っ張りホームから消えたんだ。
いや、あまりに一瞬のことで訳も解らず俺はホームを見回す。
確か、非常停止ボタンがどこかに....うわ、ダメだ、間に合うわけない!
こうなったら俺が飛び降り、親子をホーム下に押し退けるんだ、うん、
それしかないっ!
「あんた、何してる!」背後から声が。
駅員だった。
「お、女の人とこ、子供が今飛び込んだんですっ」
焦って噛みまくる俺。
そこへ電車が入ってきた。
....あぁ、遅かった。
涙が溢れる俺。
身体の震えが止まらない。
俺の顔を黙って見ていた駅員が言った。
「私もね、初めはびっくりしたもんでしたよ」
寂しい独り暮らしだと、
会社や家族以外の人とのふれあいが結構うれしかったりするんだよね。
俺の場合は、その日は本当ついていなくて、
会社では他人のミスが自分に降りかかってきて上司にめちゃくちゃ怒られ、
いつもの定食屋が混んでて自分の注文忘れられ、
理不尽な理由で担当のお客には怒られ、
ありえない量のサービス残業押し付けられてと、もう、散々な状態で、
帰るころには夜中の1時を回ってた....
こういう時は気分転換にいつもと違ったルートで帰るといいと思って、
寄り道がてら見知らぬラーメン屋に立ち入ったら、
そこで偶然中学の時のクラスメート数人とばったり出会ったんだ。
特に盛り上がった会話はしなかったけど、
独り暮らしの寂しい俺にとって、こういう偶然の旧友との出会いって、
なんかこう... 元気でるんだよね。
おかげでここから抜け出せたよ。
ある青年にはどうしても殺したい男がいた。
ある日の晩、その男を殺すために青年は待ち伏せをしていた。
そして、現れた瞬間、青年は持っていた包丁でその男を刺した。
しかし、よく見るとその男は知らない人。
全く無関係な人を刺してしまっていた。
その男は「何故、俺を殺そうとする.....?」と尋ねた。
今更「人違いだった」と言えなくなった青年は思わず、
「女絡みだ!」と口走ってしまう。
刺された男は誰のことかわからず、色々な女の名前を挙げる。
青年はその内の1人の女の名前を出し、
「俺はその女が好きだった!だからお前が憎かった!」と適当な嘘を吐く。
しかし、実はその女の名前は男の母親であり、しかも既に死んでいたのだった。
それでも、嘘を並び立てる青年。
すると、男は微かに笑いながら、
「俺の母親は苦労ばっかしていると思っていた。
けれど、お前みたいな奴にそこまで愛されていて幸せだったのかもな....」
そう、呟きながら男は息絶えてしまった。
青年は罪悪感に駆られ、思わずその場から逃げ出していた。
突如、腹に激痛が走る。
青年もまた見知らぬ男に包丁で刺されてしまっていた。
そして、青年を刺した男の顔は先ほどまでの自分と似たような表情をしていた。
青年は男に向かって呟いた。
「俺が死ぬ前に....俺を納得させろよ....」
今年の夏の盆、久しぶりに実家に帰った。
お袋は俺の大好物の西瓜とカルピスでもてなしてくれた。
親父といっしょに風呂に入り、じーさんばーさんも囲んで飯を食った。
どうやら今夜は夏祭りのようで、縁側から見る花火は最高だった。
妹が夜店に行きたいとせがむので、家族みんなで浴衣に着替えて、祭りに行った。
こうして家族全員で出かけるのは何十年ぶりだろうか?
お袋が「忘れ物はないかい?」と尋ねる。
俺はちょっと考えてから
「ああ.... 何もないよ」と答えた。
今日は夏祭り。
どこまでも続く提灯の灯りがキレイだ。
プロフィール
HN:
ポテチ/ラダ
年齢:
50
性別:
男性
誕生日:
1974/04/11
職業:
会社員
趣味:
単館系映画鑑賞、音楽や絵画鑑賞、そして絵を描くことと...
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